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米株式バブルの背景・・・最後のバブルが膨らむ

2017-06-13 10:35:00 | 時事/金融危機
 

■ トランプラリーにトランプの影響無し ■

トランプ大統領の当選以来、米株式ハトランプラリーと呼ばれる上昇相場に突入しました。この好循環はトランプ大統領の期待剥落と共に調整されるかと思われましたが、ダウは史上最高値を更新しています。

アメリカの実体経済は確かに底堅い物が在りますし、欧州や日本も経済は危機的状況を脱して安定していますので、リーマンショック以降の金融緩和の効果がようやく株式市場に表れたと考えている方も多いかと思います。

しかし、私はお金は金利が高い所に流れるだけだと考えます。

1) リーマンショック後、いち早く高成長に復帰した新興国でバブルが膨らむ
2) 新興国の需要の高まりの影響を受けて原油やその他の資源価格が上昇しバブル化する

3) FRBのテーパリング、金利引き上げに伴い新王国バブル、資源バブルが収束する

4) 米利上げとそれに伴うドル高の新興で、米国債に資金が逃避する

5) トランプの登場と同時期に米国債金利が上昇、一方ドル安に振れ米国債から資金が米株に逃避する


まあ、こんな感じで、その時々の金利をリスクの兼ね合いで資金がグランドローテーションしており、現在は米国株に大量の資金が流入しているだけの事。

企業の業績発表や、雇用統計によって若干相場は上下しますが、基本的な資金の流れに変化が無い限り、暫くの間は米国株バブルは膨張を続け、その影響で各国の株式市場も上昇を続けます。

この大きな流れにトランプ大統領の影響は殆ど無く、彼が弾劾でもされない限り米株上昇の機運は高まり続けます。同様に若干の相場変動の材料となれど、米実体経済の状況からも株式市場は乖離しています。そう、これは明らかにバブルなのです。

■ ボルガー・ルールの撤廃が決まれば最後の花火が上る? ■

トランプ政権はリーマンショック以降、米国の銀行を縛って来たボルガールールの撤廃も検討しています。ボルガールールによって米銀行は自己資本を厚くする事を求められ、又、自己資金によるリスク投資を制限されて来ました。

その為、資金の多くはリスクウェイト0の米国債にプールされて来ましたが、ボリガールールが撤廃されれば、米国債に縛り付けられていた資金の一部は株式市場やヘッジファンドに流れ、米株バブルは最後の仇花を咲かせると妄想しています。

そして、そのバブルの大花が散るには何時か・・・・兆しは今年の後半からと妄想していますが、止めを刺すのは、長期金利のサイクルとFRBの利上げのタイミングでは無いかと・・・。