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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

官僚の政治任用と忖度・・・システムの問題

2018-03-22 04:50:00 | 時事/金融危機
 

■ 政治任用が忖度を生む? ■

森友問題の本質は、役人の人事を「内閣人事局」が決定する「政治任用」にある事は明らかです。人は誰でも出世を望み、その為には人事決定権を持つ者に「忖度」します。

池田信夫氏が「政治任用は先進国では当たり前で、政権交代で役人も大きく入れ替わる」と書かれていますが、当然、これらの先進国でも「忖度」は発生します。ただ、雇用が流動的なので「無理な要求」に対して退職で抵抗する事が可能です。

日本の役人は「〇〇年入省組」などと呼ばれる様に横並び意識が高く、同期の出世頭が事務次官になると、その同期は退職して天下るという慣習が長らく続いていました。要は、退職後まで面倒を見てもらう為には、政府に逆らえない。これが「忖度」を生む下地になっているのでしょう。

■ 公務員の雇用が固定的な日本では「政治任用」は適さない ■

「忖度」は法的に責任を問えるものではありませんから、これを法律で縛る事は出来ません。欧米の様に「気に入らなければ辞めればよい」という社会システムとなっていない以上、日本における公務員の政治任用は「忖度」を生み続ける温床となります。

ですから、私は内閣人事局の権限をある程度抑制するシステムが必用だと考えます。例えば、内閣が指名出来るのは事務次官のみにするとか・・・。

そうすれば、政治家の無理な要求には組織で抵抗出来ます。事務次官が部下に命令しても、部下がそれを骨抜きにしてしまえば良い。

かつての日本の官僚制度はこうして政治に対抗していましたが、政治の指導力が及ばないとして現在の内閣人事局が作られました。ところが、その結果が「忖度」どころか「改竄」まで生み出してしまった。

問題がどこに在るかは一目瞭然です。


■ 「改竄問題」と「忖度」は別に考えるべき ■

メディアでは「安倍首相に忖度して改竄した」という表現が使われたりしていますが、「改竄」と「忖度」は別問題と考えるべきです。

1) 公務員は国民の税金を付託されている
2) 税金が正しく使われたかチェックが必用
3) チェックは行政文書の公開によって可能
4) 情報公開制度を法制化する

従来は役人のモラルが行政文書の改竄を許しませんでしたが、政治任官の元ではモラルで抵抗できない事態も発生します。それを防ぐ為に情報公開制度が整備され、行政文書の保管が法律的に義務付けられました。

「法治国家」では「法律を守らせるシステム」が設計されます。行政文書の管理に関しても、アメリカでは多くのスタッフがこれに関わっています。それに比して日本はスタッフが圧倒的に足らず、チェックが行き届きません。

今回、財務省が「改竄」を実行した背景には、「法律を守らせるシステム」の脆弱性があったと私は考えます。従来は「役人のモラル」がこれを補っていましたが、モラルで抵抗出来ない圧力を受けるとシステムの問題点が露呈します。

■ 「のり弁」は情報公開とは言えない ■

今回の「改竄」で行政文書の管理とその公開の在り方が注目されていますが、そもそも国会や各地の議会で行政文章の公開を要求すると「のり弁」が提出される事が野放しされている方が問題です。

加計学園の問題に絡んで今治市でされた出張記録の情報公開でも、一回目に提出された資料は「のり弁」でほとんど「公開」の意味を成していませんでした。さらに2回目に提出された資料は、明らかに削除された箇所が有り「改竄」されていた・・・。

二回目の「改竄」は内閣府の「問い合わせ=指示」によるもので、悪質性が高い。しかい、一回目の公開が「のり弁」で済まされてしまうから起きた「改竄」とも言えます。

「のり弁=黒塗り」の理由は個人のプライバシーに関わるなど様々ですが、現状は「都合の悪い箇所は塗りつぶせば良い」となっており、「隠蔽」がおおっぴらに横行しています。

これは情報公開法がザル法だから起きる事で、議会にもっと強い権限を持たせて黒塗を許さない様な法改正をすれば問題が解決します。






江戸川を遡ってみた・・・菜の花の土手

2018-03-19 10:25:00 | 自転車/マラソン
 
■ 江戸川の起点に行ってみよう ■



すかり日中は春の陽気の土曜日、マウンテンバイクで養老渓谷にでも行こうかと出かけましたが体のキレが悪い。そこで、春の日差しを楽しみながら、のんびりと江戸川の土手をポタリングする事に。

遊歩道はジョギングや犬の散歩の方が多いので、スピードの出ないマウンテンバイクには丁度良い。さらにブロックタイヤの音が盛大にするので、歩行者が気付いて道を開けてくれるのも安全で良い。

30km/hを越えない様に気を付け、歩行者の近くを通る時は徐行します。お年寄りや子供は予測不能の動きをしますから。

松戸を過ぎた辺りの人影が無い場所でロードバイクに抜かれました。ちょっと楽をしようと後ろに付きますが・・・時速35km/hでチギラレちゃいました。そりゃ、後ろからブロックタイヤの音がしていたらイヤですよね・・・。

流山に入ると土手一面に菜の花の黄色の花が広がります。土手のはるか前方、見通せる距離まで黄色の帯が伸びています。




川の中にT字型に杭が立っています。これ、昔の船着き場の跡。江戸川は利根川からの物資を江戸に運ぶ水運に用いられた川です。物流を水運の頼っていた明治の初期までは、沢山の川船が往来し、流域には交易で栄えた街が出来ます。

流山もその一つで、江戸時代に「白みりん」を考案した「万上みりん」は流山の酒蔵でした。上品な透明なミリンは江戸で人気となります。水上輸送で運ばれた米を使って醸造され、出来上がったミリンは船で江戸に運ばれました。

江戸川、利根川沿いには、周辺の穀倉地帯で取れた米や麦や大豆を用いた味噌や醤油、味醂や日本酒といった醸造文化が発展します。大消費地の江戸へ、船で出荷出来、材料も水運で運ばれて来る地の利を生かした産業だったのです。

醤油は銚子と野田、味醂は流山、味噌や日本酒の神崎、佐原などの街が有名です。



河口から30km程遡ると、川の周囲に住宅は減り、畑が広がる様になります。真っ白なコブシの花が満開でした。




排水処理場の横に何やらタンクが並んでいました。キッコウマンの醤油工場です。工場の先に橋に「野田橋」と書かれています。加工から40km、野田までやって来ました。




野田から10km程走ると、グライダー場が現れます。翼が短いと思ったら、エンジン付きのグライダーです。



河口から65km。もう川の景色に飽きた頃にお城が現れます。ようやく目的に関宿に到着した様です。ここで江戸川は利根川から分流します。




利根川の南岸ですが、千葉県と茨木県の堺の標識が有ります。ここから利根川河口の銚子まで121km。





江戸川の中州が公園として整備されています。下の写真は昔、小岩に掛かっていた橋の一部。その先に有る水門で、利根川からの流量を調節しています。利根川が増水した時は水門を閉じて、江戸川下流を水害から守ります。





お城の中は博物館になっています。本物の関宿城は現在の偽物のお城よりも下流に位置していました。

博物館の展示内容のメインは「利根川東遷」です。

徳川家康が江戸に入城した当時、江戸は荒川、江戸川、利根川の河口原の湿地帯でした。大河川が流れ込む江戸は洪水が起こり易く、家康は江戸の開発として治水事業に取り掛かります。

その、最も大きな事業が「利根川東遷」。東京湾に流れ込んでいた利根川を、銚子に流路を変更する一大土木工事です。利根川を銚子に流す事で、東北からの物資を載せた船が波の荒い銚子沖や房総半島南端を通る事無く、江戸に物資を運べる様にする為です。当時は人の手で大河川が作られたのですから驚きを禁じ得ません。

利根川を遡って来た船は、関宿で江戸川に入り、東京湾から江戸に向かいます。江戸川も昔の川筋とは異なる人口の河川が開削されたそうです。

明治時代の初め頃まで、利根川や江戸川はは水運の経路として盛んに利用されました。川底が土砂で浅くなると、浚渫船で浚渫します。

下の写真は博物館の4Fから見た利根川と江戸川の分流点です。




利根川の開発で江戸への水運は便利になりましたが、低地が多い流域は度々洪水に見舞われる様になりました。そこで長大な堤防が江戸時代、明治時代を問うして築かれます。これも江戸時代には人力による工事。

明治に入り、軽便鉄道が土手の上を走る様になり、工事は大幅に進捗しますが、多くの作業は人力で行われていまいした。

利根川、江戸川の水運は昭和初期まで利用されていましたが、鉄道の普及によって水上輸送の重要性は減って行きます。江戸川の水上輸送は昭和16年頃まで行われていた様ですが、洪水によって川底に大量の土砂が溜まり、船の航行が出来なくなります。

明治の後年頃より河川工事の目的も水上輸送から治水に変化しています。一時は外輪船が就航して多くの人を運んだ利根川、江戸川の水運の歴史に幕が下りたのです。

資料館には当時の川沿いの街並みも再現されています。



下の写真は鹿島神宮と香取神社で12年に一度開催される式年大祭の御船祭(みふねまつり)で使われる御座船の船首のレプリカです。この船に神輿を載せて鹿島神宮から香取神社に神様が利根川を渡る、不思議なお祭りです。



博物館ですっかり長居をしてしまったので、関宿を出発したのは4時を過ぎていまいした。日が暮れると土手の上は真っ暗になるので、野田市駅から輪行する事にします。

東武線の野田市駅の目の前にキッコーマンの本社工場が有ります。駅の周りに醤油の匂いが漂っていて、これだけで白いご飯が3善は行けます。





本日は春の日差しに誘われて、江戸川を利根川まで辿ってみました。土手の菜の花は、まだ暫く楽しめそうです。お近くの方は出かけてみては如何でしょうか?


ガンバレ財務省・・・財務省の解体だけは回避しろ!!

2018-03-19 05:07:00 | 時事/金融危機
 
■ 森友問題の陰謀論的な注目点 ■

森友問題、加計問題は「安倍政権の敵の朝日新聞が安倍降ろしの為に仕掛けた」と世間は思い込んでいますが、私はその背後に日本の支配者の影を感じています。

支配者らの目的が「安倍降ろし」なのか「安倍コントロール」なのか、はたまた「財務省解体」なのか、国民は注意して見極める必要が有ります。


■ 安倍一強の崩壊 ■

共同通信の世論調査で安倍政権の支持率が40%を切り、不支持率が支持率を上回りました。今後は自民党内からも安倍首相への批判の声が増えます。政治家の変わり身は速い。「ドロ船」と判断した瞬間から、ネズミは一斉に逃げ出すのです。

■ 財務省に罪を全て被せて逃げ切れるのか? ■

政権やその応援団は全ての罪を財務省に被せようと必死です。「佐川長官の国会答弁に合わせる形で改竄が行われた」と国民に納得させたい。

しかし、ほとんどの国民が、公開された改竄前の記録の内容から、複数の政治家や首相夫人の「圧力」によって近畿財務局が「特例的」に国有地をディスカウントせざるを得なかったと考えています。

そもそも近畿財務局が自らディスカウントする理由が全く無く、ディスカウントの理由とされた埋設ゴミの量も、業者が「虚偽の申告をさせられた」と白状したと報道されています。

決済書類の膨大な付属資料は、近畿財務局が問題発覚後に組織を守る為に、克明な記録を残したもので、政治家や首相夫人の名前や日本会議と首相の関係が書かれているのは、それらの人達からの圧力によって、近畿財務局が不本意な契約を結ばざるを得なかった事を正式な書類として残そうとしたのでしょう。

これが図らずも時限爆弾となった・・・。

■ 朝日の第一報を仕組んだ者が存在する? ■

森友学園問題は最初は朝日新聞のスクープで始まりました。
豊中市の木村真市議が国有の売却を巡り、大阪地検い非開示決定の取り消しを求めた事を報じた小さな記事が発端です。

1) 市議が国有地が売却された事を知った
2) 売却額を確認する為に近畿財務局に情報公開請求をした
3) 黒塗りの資料が公開された
4) 大阪地検い非開示決定の取り消しを求める訴訟を起こした

5) 国会が財務省に契約資料の開示を求めた
6) 通常8億程度の土地が「1億3400万円」で売却されていた事が判明した


森友学園の経営する塚本幼稚園の軍隊教育はネットではそれなりに知られていましたし、安倍昭恵夫人が幼稚園を訪れた事も知られていました。

当然、鼻の効く記者ならば、小学校建設の動向に注視していたハズで、木村真市議の情報開示の要求も、「単に国有地の売却金額を知りたい」という好奇心によるものでは無いハズです。国有地売却に絡む不正の情報がリークされ、木村真市議を使って朝日がスクープ報道をするという一連の筋書きを描いた者が居るハズ。

■ 財務省は肉を切らせて骨を絶てるか? ■

森友問題も加計学園問題も首相の関与の立証は難しい事件です。通常、役所は政治家の関与に関する記録を残さないハズです。

ところが、森友問題では近畿財務局は詳細な記録を「決済資料」として保存していた。当然、国会に資料が提出される前に財務省の本局はその事実を知り、首相周辺の伝えたはずです。但し、首相周辺から文書改竄の支持が出たかどうかは、財務省の担当者が証言しない限りは明らかになりません。

財務省の幹部は口が裂けても「首相や首相周辺からの改竄支持があった」とは言いませんから、本来この事件は佐川氏や財務省に責任を押し付けて蓋が出来ると安倍首相は考えているでしょう。

しかし、国会で佐川長官が「私の一存で書き換えを命じました」と言っても、「嘘つき」のレッテルを貼られた佐川氏の発言を国民が信じる訳が有りません。彼が例の「誠意の感じられない答弁」を繰り返せば繰り返す程、国民は安倍政権の関与を妄想して止まない。

安倍政権が佐川氏を捨て駒として、改竄への首相やその周辺の関与を否定しようとするならば、財務省は佐川氏を捨て駒として、政権の支持率をジリジリと削れる・・・。

■ 麻生氏が安倍首相を切るのか ■

政局的には麻生氏に全てが掛かっています。文書改竄問題の財務省の責任者として、麻生氏は必ず財務大臣を辞任せざるを得ない状況に追い込まれますし、ポスト安倍の芽も既に摘まれています。

安倍首相と一緒に泥船で沈むのか、それとも安倍首相を降板させて、岸田氏を次期首相に推して影響力を残すのか。

岸田氏としては、安倍氏共々麻生氏も失脚して欲しい所でしょうが、清和会の独裁に終止符を打つには、清和会から麻生派を引き離す必要が有ります。

■ 大阪地検特捜部の動きに注意 ■

大阪地検特捜部の動きにも注目です。今回の改竄問題は大阪地検特捜部の誰かが朝日に情報をリークしたと噂されています。陰謀論的には「特捜部はアメリカの犬」なので、このリークには何が深い裏が有ると妄想しています。

特捜部自体は早々に改竄の事実に気付いていますが、内々に財務省を調査しただけで、財務省や政府を告発していません。これだけ見ると、特捜部は政権に忖度した様に見えます。

しかし最近、東京地検特捜部はリニア新幹線工事の談合を摘発したり、麻生案件と言われているペジイコンピュター社の不正を摘発したりと、安倍政権に圧力を掛ける様な捜査を連発しています。
籠池夫妻の身柄を拘束しているのも、もしかしたら闇の勢力から「有力な証人」を保護しているのかも知れません。「切り札は我々の手中にある」という脅しかも・・・。

■ 財務省の深謀・・・ ■

安倍政権の高い支持率は「景気」に支えられていました。異次元緩和の作り出す不動産バブルと株バブルによる「偽りの好景気」が国民の政権批判を抑え込んでいます。

アメリカを含め、リーマンショック後の超金融緩和バブルは最早継続不可能になりつつありますから、バブル崩壊で安倍政権を支えていた「偽りの好景気」も終焉を迎えます。

森友加計問題の再燃で、安倍政権の支持率が低下しているので、景気の失速で必ずや安倍政権は崩壊します。この時点まで安倍政権が継続してくれれば、異次元緩和の責任を安倍政権に擦り付ける事が出来、財務省としては好都合でしょう。

何となく、その時までは安倍政権はレイムダック状態で延命する・・・そんな予感がしてならない。

■ 財務省解体という世論が高まる様ならば注意すべき ■

私達国民が気を付けるべきは、「財務省を解体すべし」という誘導に引っかからない様にする事。

財務省は最強官庁として霞が関に君臨すると同時に、政府を始め永田町にも強い影響力を持っています。「官僚嫌い」の人達は、官僚の政治的影響力を嫌いますが、少なくとも政治家よりは日本の支配者の影響を受けにくい。

財務省出身の黒田日銀総裁の進める異次元緩和によって、日本は「隠れ財政ファイナンス」に突入していますが、これは増え続ける社会福祉を支える為で、決して歳出を無制限に膨らめる為の物では有りません。

ところが、政治家は人気取りの為の歳出を膨らめる傾向が強く、一方で増税を嫌います。安倍首相は高等教育の無償化など人気取りの政策を発表して、財務省の神経を逆なでしています。無償化には所得制限が掛けられるなど、若干の修正がされていますが、安倍一強政治では、どうしても歳出が拡大されがちです。

麻生大臣はヘリマネ論を退けるなど、バランスを上手くコントロールして、財務省内の受けは良いかと思いますが、今回の事件で下手をすれば麻生氏が外されれば、アメリカが異次元緩和をもっと拡大しろと要求するかも知れません。

国債が足りないならば、もっと財政を拡大しろと要求して来るかも知れません。安倍首相の教育無償化などは、この流れを後押ししているのかも知れません。

いずれにしても、財務省と日銀が阿吽の呼吸でかろうじてバランスを取っている国債の需給が、大きく損なわれる事の無い様に、国民は安易な財務省解体論には耳を貸してはイケナイ。





モリカケどころでは無い・・・ティラーソン国務長官解任

2018-03-14 09:34:00 | 時事/金融危機
 

森友問題などどうでも良くなってしまいました。

アメリカのトランプ大統領がティラーソン国務長官を解任して、

後任にはCIAのポンペオ長官を任命するというニュース。




トランプ大統領とティラーソン氏の不仲説ま前々から有りました。

エクソンモービルのCEOだったティラーソン氏をトランプ大統領に推挙したのは

キシンジャー氏だと伝えられています。


北朝鮮情勢でキッシンジャー氏が南北融和、あるいは統一を働きかけているとの情報を

陰謀論者の板垣英憲氏が書いていましたが、

ここ最近の急激な南北対話の進展を、あたかそれを裏付けるかの様でした。



しかし、トランプ氏と北朝鮮の金正恩氏の5月の首脳会談が決定した途端、

キッシンジャー氏が国務大臣に推したティラーソン氏が解任されてしまった。



ティラーソン氏は国際協調路線派(従来の外交政策の継続)でしたが、

トランプ氏はアメリカ一国主義的で、彼らの外交政策は対立していました。




ティラーソン氏もトランプ大統領のツイッターで知った様で、まさに電撃解任。

尤もティラーソン氏は国務長官としてはレイムダック状態で、

解任は時間の問題と言われていました。

要は国務長官を続けている事の方が「さらしもの」状態だった様です。




次期国務長官がCIA長官のポンペオ氏。

これによってトランプ政権の外交政策はトランプ氏とその背後の勢力が牛耳り、

それをCIAがバックアップする体制となるのかも知れません。

エリート集団である国務省の影響力が薄れるので、

ますますトランプ外交は先が読みにくくなります。



日本ではこのニュースに北朝鮮情勢が不安定化したとの意見も聞かれますが、

陰謀論的にはCIAとの結びつきが深いとされる北朝鮮。

そこにキッシンジャーやティラーソンが手を突っ込んで掻き回した事に腹を立てたのか・・。




ジャパンハンドラーの一員であるキシンジャーの影響力の排除を

トランプ政権が目論んでいるのならば、

ジャパンハンドラーの手駒である自民党清和会の安倍政権の窮地の理解できないではない。



日本の政局も大きな動きがあるかも知れませんね。







駒は詰んだ・・・ルール無視の将棋

2018-03-14 06:04:00 | 時事/金融危機
 

■ ルール無視の将棋 ■

森友問題、加計問題が発覚した後の国会は「ルール無視の将棋」に近いものがありました。

野党は駒数の差によって初めから不利な対局を強いられていましたが、森友問題を機に、敵将の姿が拝める所まで駒を進めました。

ところが、そこから政府は将棋のルールを無視し始めます。

「銀」の佐川長官は右に動いては「資料は捨てた」と言い、左に動いては「価格交渉はしていない」と言い、後ろに下がっては「問題は無い」と言い始めた。

「飛車」の麻生財務大臣は、自陣で「銀」を裏返して国税庁長官に「成銀」してしまい、さらに盤上から隠してしまった。

それでも野党が王将に迫ると、駒をグチャグチャにして「最初から」と宣言して選挙になり、その結果、野党の駒がさらに減ってしまった。

不利な戦いが続く中、一瞬のスキを突いて「決算文書改竄疑惑」を旗印に香車が敵陣突破を果たして、「飛車」と「王将」を追い詰めた・・・。

敵将も今回はさすがに駒をグチャグチャにして、「最初から!!」とは言えませんから、このルール無視の将棋は傍目からは勝負が付いた様に見えます。

■ とんでもない「悪手」が原因 ■

今回の安倍首相の「悪手」は「もし私や妻が関係していたならば、私は総理も衆議院議員も辞めます」と宣言してしまった事。

政治家は国会の場で「言質」を与える様な発言はしないものですが、首相は感情的になって「大見え」を切ってしまった。

■ 「特例」を認める動機が財務省には存在しない ■

これで財務省は大騒ぎになったでしょう。決算文書には「特例的」にディスカウントしたり、分割祓いで売却する為に、近畿財務局が財務省本局に問い合わせをした事が書かれています。

さらに、籠池夫妻の周りに様々な国会議員や首相夫人が存在する事が細かに記載され、日本会議なる文言が行政資料の中に有る・・・。

この資料が国会に開示されたならば、野党は「財務省本局が特例を認めたのは何故か」と追及します。ところが、財務省自体に「特例」を認める動機は一切存在しません。

唯一、政治家の圧力以外には・・・。


■ 財務省が自主的に公文書改竄に手を染めたのか? ■


今後の争点は「財務省が自主的に公文書の改竄に手を染めたのか」という点に移っています。

読売新聞は2015年に既に近畿財務局内で文書の書き換えがあったと報じて、「改竄が自主的に日常的に行われていた」のでは無いかと追及し始めました。

麻生大臣や安倍首相も、「財務官僚が勝手にやった事でケシカラン」という筋書きを押し通そうとしています。

しかし「改竄」が日常的に行われていたのならば、近畿財務局の職員の方が自殺される程悩む事は無かったでしょう。

元財務官僚で安倍首相を援護していた高橋洋一氏ですら、「公文書の改竄は考えられず、もし改竄があったとするならば財務省が解体される程の大事件だ」と発言しています。

一般的に考えて、「正確性」と「順法性」を何より重視する中央官庁において「改竄が日常的に、自主的に行われていた」とは考え難い。

■ 佐川前理財局長の個人の判断で出来る事では無い ■

今回の改竄の責任を安倍首相や麻生大臣は佐川前理財局長に全て押し付けようとしています。しかし、これ程大規模な改竄は佐川氏個人では出来るはずが在りません。当然、財務事務次官まで含めた財務省の首脳陣が承知していない訳が無い。

では財務省は何故、こんな違法行為をしなければならなかったのか・・・。

「佐川長官の国会答弁との整合性を取る為」と報道されていますが、国会で偽証を繰り返した責任は佐川氏が取れば良いのですから、財務省本局が総がかりで「公文書改竄」までして佐川氏を庇う理由は一切見当たりません。

■ 大多数の国民は首相や大臣の関与を妄想している ■

役所の中の役所である財務省が、組織的に「公文書改竄」という犯罪を犯す理由は、財務大臣か首相から指示があったに違いない、或いは忖度したのだろう・・・多くの国民がそう感じています。

ネトウヨの皆さんも心の片隅ではそう思っているでしょう。彼らは安倍首相への信仰と忠誠を証明する為、何が何でも首相の潔白を証明しなればならないと自身を追い詰めている事でしょう。

■ 自民党内から離反者が増えれば決着する ■

ネトウヨ諸氏が警戒すべきは、彼らが蛇の様に嫌う朝日新聞でも、東京新聞のイソコ女氏でも無く、自民党内部です。

現在の安倍一強体制は、最大派閥である清話会(旧福田派)と、その他勢力が協力する事で成り立っています。


細田派(清和会) 96
麻生派      60   ・・・合計 156

竹下派(旧経世会)55
岸田派(宏池会) 47
二階派(旧経世会)44
石破派      20
石原派      12   ・・・合計 188

無派閥      73


安倍首相が属する細田派と、麻生派の合計が156人ですから、ここに他の派閥が一つか二つ連携するだけで自民党内では最大勢力となります。党の執行部は選挙の推薦を通して、議員を拘束していますから、無派閥も含め現状は誰も安倍首相に逆らう事は出来ません。

しかし、岸田派、石破派は安倍政権から距離を取っているので、竹下派(旧額賀派)と二階派が政権から離れれば、政局は一気に流動化します。無派閥の議員は人数的に有利な方に着きます。

額賀派は派閥代表を竹下氏に代えて「臨戦態勢」に入っています。二階派は表面上は安倍3選を支持していますが、状況を見て掌を返す気満々です。

既に各派閥の発現のトーンが変わってきていますから、内閣支持率が40%を切ったら、自民党内から首相の責任論が噴出してます。泥船からネズミは逃げ出すもの・・・。

安倍首相は、支持率回復の為に麻生財務大臣の辞任で「けじめ」を付ける戦略かと思われますが、自民議員が公然と「最初から安倍首相の問題だった」と発言し始めるなど、財務大臣の辞任だけでは収束しないでしょう。


■ 産経や読売などの御用新聞ですら首相を擁護できなくなっている ■

メディア各社は「空気の変化」を敏感に感じています。

産経新聞や読売新聞ですら、「メディアの公正性」という建前が邪魔をして、不用意に安倍首相を擁護出来ない状況になっています。下手に安倍首相を擁護すると世間に反感を持たれると「感じ」ている様です。

■ 財務省 VS 安倍政権 ■

ここから先は「財務省 VS 安倍政権」の対決構図となります。

財務省の官僚にとっては政治家などは「2世、3世のボンボン」程度の存在ですが、官僚の任命件を内閣府が持っている現状では下手に逆らえません。

しかし、文科省内から資料がリークされた様に、今後は財務省内からもリークが続くでしょう。

役人は尻尾を切っても切っても代わりの人材は沢山居ます。省益を守る為ならば事務次官の首だって差し出すでしょう。元々、官僚の顔を認識している国民はほとんど居ませんから、佐川氏の様に「悪目立ち」しなければ「国民の財務省への怒り」は確固たる目標を持ちません。これ、「アナログハック」の逆バージョンです。姿の無い物への怒りは維持し難い。

結局、国民の怒りは「よく知った顔」である安倍首相や麻生財務大臣に向かいます。彼らが不遜な態度を続ければ続ける程、国民の反感は高まります。これも「アナログハック」。

■ 財務省解体はムリ ■

上念氏や高橋洋一氏など一部の人達が「財務省解体だ!!」と逆切れしてハシャイデいますが、「内閣府財務局」というのはちょっと考え難い。泥棒に財布を持たせる様なものですから国民が納得しないでしょう。

そうなると「財務省」は事務次官や理財局長官などが引責辞任しても「最強官庁」として存続し続け、安倍政権の総辞職で幕引きとなるハズです。

■ 内閣府人事局の存続が焦点 ■

私的には安倍政権と財務省の戦いの決着は付いている。次の興味の対象は、役人人事を内閣が握る「内閣府人事局」の改革、或いは解体があるかどうか。

自民党が官僚に支配力を持つのは人事権を握っているから。これは安倍政権から強化され、その結果「財務省の公文書改竄」という戦後最大級の不祥事が発生してしまった。それならば人事局は解体すべきではないのかという論議も高まるハズ。

ここからは霞が関と自民党の真剣勝負となる訳で、霞が関としては森友問題がコジレレバこじれる程、内閣人事局の問題がクローズアップされてラッキーとなります。





異次元緩和という「隠れ財政ファイナンス」に安倍首相を利用して来た財務省ですが、そろそろパージする時期と判断しているのかも知れません。


本日はかなり偏向した記事になっていますが・・・私は全力で財務省を応援しています!!
だから、消費税増税は勘弁して下さい!!

・・・いえ、計算し易いから10%ならOKですが、それ以上は・・・・。