あまりに単純すぎて、あっけないやら、退屈やらで、最後の方では居眠りしてしまいそうになって困った。2人のかわいい恋の顛末をファンタジックでファンシーな夢の世界の描写満載で見せていくのは悪くないし、出てくるアイテムの可愛らしさには思わず目を細めてしまうくらいなのだが、ここまで単調に見せられたら、やはり困ります。
あの『エターナル・サンシャイン』のミッシェル・ゴンドリーなのに、どうしてここまでスト . . . 本文を読む
連続して2本見る。この濃密な空間には圧倒される。『ソウル市民』を見るのは2度目だが、それなのにドキドキさせられた。静かで淡々としたいつもの平田オリザの世界なのだが、それがこんなにも緊張感を抱かせる。この後どうなるのか、なんて分かっているのに、である。手品師はもう出てこなくなるなんて知ってるのに、あの手品師はどこに行ってしまったのだろう、なんて考えてしまう。
1909年夏、日韓併合前年の朝鮮、 . . . 本文を読む
今までの吉田修一とはがらりとイメージを変え本格派推理物のスタイルで犯罪小説を見せてくれる。しかし、犯人探しなんかには当然ならない。
21歳の保険外交員、石橋佳乃が、福岡市と佐賀市を結ぶ国道にある三瀬峠で殺される。犯人は長崎郊外に住む若い土木作業員、清水祐一。出会い系サイトで知り合い、痴情の縺れから殺害に至ったものと思われる。とても簡単な事件だと思われた。しかし、殺人に簡単も難しいもない。人の . . . 本文を読む
このとってもおしゃれでシンプルなフライヤーと、タイトルに心惹かれた。ここには何ひとつ情報はないのに、なんとなく信じられる。そんなフライヤーである。こういうセンスのいい人たちが作った芝居には、きっとハズレはないはずだと思って劇場に向かう。(実は、ISTの佐藤さんから、「ゲネ見てとても面白かったので、ぜひ来て!」って連絡が入らなかったら、他の芝居を見に行ってたくせに、よくそんな事が書けるよな、と心の . . . 本文を読む