スカトロもの、なんていうのも憚られるくらいに、なぜだかとても爽やか(な、わけないのに)な小説だった。音大受験のため、個人レッスンを受けにいく。そこで出逢った先生を好きになる。これって『個人教授』の世界だわな。
しかし、先生は全く教えることには興味がなく、いきなり「洗面器にうんこをして見せなさい」なんて言う。そのあまりのことに驚き、羞恥を感じつつも(あたりまえだ)先生のためにそこにうんこをする . . . 本文を読む
アダム・サンドラー主演のコメディー。人生を巻き戻したり、早送りしたりすることができるリモコンを手にした彼が、自分の人生のどうでもいいところを、どんどんはしょったりしていくうちに、取り返しのつかないことになる、という話。
早送りしたら、その部分は「心ここにあらず」状態になり、さらには当然のこととして、そこで起こったことに対する記憶もないまま、先の人生を送らなくてはならなくなる。そこには味気ない . . . 本文を読む
初演から1年で再びこの作品に取り組むという無謀とも思える行為に挑戦することで、今楽市が目指そうとする姿勢を明確に打ち出してきた長山さんの勇気と冒険には敬服させられる。これは単純な再演ではない。リスクは承知の上で自分たちのスタンダードを目指す。
バリエーションをつけた新作としてシリーズものを連作していくというやり方もあったはずである。しかし、それは敢えて封印した。いくつもの物語は必ずしも必要と . . . 本文を読む