このひとり芝居ってとても難しい。それは役者にとって、という意味でもあるが、観客にとってもである。北村想さんはとてもいじわるな芝居を作る。こんな困難な作品にたったひとり挑むのはジャブジャブサーキットの咲田とばこさん。彼女をしてもやはりたいへんだったみたいで、戸惑いは隠せない。
まぁ、そんなふうに思ったのは僕ひとりなのかもしれないが、正直言って僕はなかなかこの芝居に乗れなかった。つまらない、なん . . . 本文を読む
なんて静かな映画だろう。こんなにも温かい気持ちになれる映画もめずらしい。なんとなくあざとい話ではないか、なんて思っていたのに、まるでそんなことはない。気取ることもなく、ただ淡々と納棺師なんていう不思議な仕事に就いた男の日々を綴っていく。
東京でオーケストラに所属し、チェロを弾いていた音楽家なのに、楽団が解散し、職を失い、しかたなく、故郷である山形の町に帰って来る。そして、偶然にこの仕事をする . . . 本文を読む
これまでも何度となく上演されてきた『青木さん家の奥さん』は南河内万歳一座の番外公演のオハコだし、高校生を始めとして他の劇団だって、何度となく取り上げている。ただし、この女性バージョンである『Ⅱ』のほうは正直言ってインパクトは弱い。
それでもこれを上演したいと思うのは、ここには小劇場演劇のスピリットがしっかり込められてあるからだろう。鴨鈴女さんのプロデュースによる鴨リンピックは4年に1度開催さ . . . 本文を読む