惜しいなぁ、と思う。描こうとする世界は実に興味深い。劇構造も悪くはない。なのに、芝居は弾まない。残念だが観念的な世界が、頭の中で閉じてしまっている。世界は広がらない。作、演出の中嶋悠紀子さんの頭の中ではきれいにまとまった世界が完結しているのだろうが、それが芝居という形にはなってない。
これではイメージの羅列でしかないのだ。個々のイメージは悪くはないが、有機的な結合が為されてない。それらは、た . . . 本文を読む
思い切った作り方をした。こんなにもフラットな芝居をアグリーが作るだなんて驚きだ。ストーリーがわかりずらいことはいつものことだ。だが、ドラマにメリハリがあって勢いに乗ってしまうと、ラストまで感情だけで引っ張ってくれるのがいつもの彼女たちのやり方だ。今回もそうなるのだろうと思ったのだが、なぜか今回はそうはならない。
お話の方はいつも以上に単純だ。前半の母親が縮んでいく話がおもしろい。始まりはいつ . . . 本文を読む
正直言ってまるで何も期待してなかった。というか、1時間39分が苦痛なだけだろうと思いながら見始めた。この手の際物映画は今までもたくさんあった。安直で不快なだけのものが多い。今回もそんなものだと思っていた。
だいたいナビゲーター(ミラ・ジョヴォヴィッチ)が出てきて、「信じられない現象です」とか、解説するような映画を誰が見たいと思う?安物のTVでも今時こんな企画はないのではないか。実際のビデオ映 . . . 本文を読む