なんだか気味の悪い恋愛小説だ。読んでいて少し胸糞が悪い。ラストのハッピーエンドのような、でもバッド・テイストも、作者の狙いなのだろうが、居心地の悪さ故、不快感が残る。
4人の男女の恋愛話だが、それぞれ不幸な過去を抱えていて、そのへんの事情は面白い、と言えば面白いかも知れない。粘つくようなタッチが、不安をあおる。他者に対する微妙な距離感が、4人の嘘くさいお互いの関係を形作る。この小説の描く悪意 . . . 本文を読む
久々に金蘭会の芝居を見て、元気をもらった気がする。毎年夏にはHPFで金蘭の芝居を見るのを楽しみにしてきたのに、2年連続仕事の関係で見ることが叶わなかっただけに、今回の「私学芸術文化祭」での公演はラッキーだった。
このメンバーでの芝居を見るのはたぶん初めてで、しかも、演出に山本篤先生の名前がクレジットされていない。今まで見た芝居はいずれも総演出というクレジットがなされていたのではないか。それは . . . 本文を読む