ジェームス・キャメロン監督12年振りの新作である。『タイタニック』以降映画界から引退したのかと思うほどのブランクだ。その間、海底に潜って3Dのドキュメンタリー短編映画とかを趣味で撮っていたりはしたけど、もう映画は辞めたのか、と思った。
それだけに、今回の新作は嬉しい。期待に胸ふくらませて劇場に向かう。これは3D新世紀を告げる映画でもある。従来の見世物感覚の3Dではなく、映画の深化のために必要 . . . 本文を読む
この本を読むことを通して、いしいしんじの原点に触れることができる。これを読むと『ぶらんこ乗り』がなぜ生まれたのかがよくわかる。今思うと貴重な作品集である。だが、独立した作品として読めば、なんだかどこにでもあるちょっと不思議な短編集でしかない。随所にいしいしんじテイストが満載されてあるからファン垂涎のものなのだが。
2000年。『ぶらんこ乗り』と出会った衝撃から9年。今年久々にいしいしんじの近 . . . 本文を読む
アルバニアからベルギーにやってきた移民女性、ロルナが偽装結婚で国籍を取得し、その後薬物中毒の夫とは離婚し、お金のために、さらにはロシア人と再び偽装結婚をしようとする過程が描かれていく。
映画は彼女の心の葛藤を省略を多用した独自の文体で見せる。2008年カンヌ国際映画祭では脚本賞を受賞したのもうなずける。見事なストーリーテリングだ。監督は『息子のまなざし』や『ある子供』『ロゼッタ』の鬼才リュッ . . . 本文を読む