高橋恵さんの新作だ。このところ彼女は「時代もの」を連発している。「今」を描くために敢えて「昔」を描くのだ。女性問題を扱うなんていう単純な括り方は心外だろう。女性とか男性だとか、関係ない。ただ、今、自分が感じることをちゃんと芝居として表現する。そんな一貫した姿勢は崩さない。それが以前はあまりに自分に近すぎて、距離を取れないまま提示するパターンが多く、痛ましい作品ばかりだった。(ここで言う痛ましさと . . . 本文を読む
もうすぐ羽田澄子監督の『遙かなるふるさと 旅順・大連』という映画が公開される。時を同じくしてこの『ツリーハウス』という小説を読んだのはなんかの運命的な出会いかもしれない。だから映画も見ようと思う。それより何よりこの冬には一度「旅順・大連」に行って見たい。前から一度は行きたいと思っていた。きっと死ぬほど寒くて、すぐに帰りたくなるのかもしれないけど。真冬の北京でも大変だったことを思い出す。やっぱり冬 . . . 本文を読む