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映画・演劇のレビュー

古川日出男『馬たちよ、それでも光は無垢で』

2011-09-22 21:32:14 | その他
 3・11を扱った小説である。これからこういう小説がどんどん登場するのだろう。福島出身の作家である古川日出男が、今、あそこに行かねばならない、という想いから、自分が生まれた場所を目指して車を走らせる。  震災から1カ月。この小説を書き始める。まだ、客観的な情報はない。というか、そんなものはない。どこにもない。自分の目で確かめたいと思う。作家として出来ることは事実を書くことであり、見たものから想像 . . . 本文を読む
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『モテキ』

2011-09-22 21:06:45 | 映画
 あのバカバカしいチラシ(なんと、団扇になる!)を見て、笑った。キラキラのデザインで、ノーテンキな図柄。どんだけ笑える映画か、と期待させられたのに、そうはならない。前半はそれなりにテンポもいい。映像に被さる饒舌な主人公のナレーションも心地よい。ミュージカルシーンなんかもちゃんとあり、軽快なのだ。そのまま行ってくれればいいのだが、そうはいかない。映画は後半に入ると、どんどんシリアスになり、最後には重 . . . 本文を読む
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『未来を生きる君たちへ』

2011-09-22 20:26:12 | 映画
 アフリカとデンマーク。2つの場所を結んで、これはそこに生きる子供たちへのメッセージだ。もちろん、それは世界中へと発信される。アフリカのとある難民キャンプで医療活動に従事する主人公の父親の話からこのドラマは始まる。テントへはどんどん患者が運び込まれてくる。彼は現地のスタッフを指示して、その応対で大わらわだ。サバンナの仮設のキャンプ内はいつも騒然としている。  何ヶ月に1度か、デンマークの家に戻る . . . 本文を読む
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