ソフィア・コッポラの新作だ。昨年4月公開。父と娘の愛情物語なんて、なんか見たくない、と公開時は敬遠していたのだが、予想したような甘い映画ではなく、とてもすばらしい映画で、惜しいことをした。ちゃんと、劇場で見ておけば、ベストテンに入れたかもしれない。先日の『リアル・スティール』は、これと同じパターンだ。あの映画の子供は男の子だったが、こちらは女の子。でも、どちらも今までちゃんと接することのなかった . . . 本文を読む
これは一体何なのか。今の時代の映画ではない。60年代の香りがする。山田洋次の若かりし日の空気だ。「時代錯誤のアナクロ映画」とこき下ろすことは、意味を為さない。最初からそんな映画を作っているのだから問題はそんなことではない。なぜ、今、こんなテイストの映画を作るのか、その意図の方が気になる。しかも、これは山田監督と立命館大学による共同作業である。20歳前後の学生らとともに作った映画だ。
彼らはこ . . . 本文を読む