これは凄い大作映画だ。最初から、最後まで見せ場の連続。息つく間もない。でも、それが安易なCGスペクタクルに頼るのではなく、ちゃんと体を張ったアクションなのだ。アメリカでは同時期公開の『ダイハード ラストデイ』を凌ぐヒットになったらしいが、さもありなん。
大体この映画のほうがずっとダイハードだ。本家を凌ぐアクションをみせるのはジェラルド・バトラー。ホワイトハウスを占拠したテロリストにたったひと . . . 本文を読む
トム・クルーズ最新作。前作『アウトロー』も面白かったが、今回も期待にたがわぬ力作。驚きのビジュアルを見せてくれるのは『トロン レガシー』の監督だ。前作は3Dも含めたビジュアル面の充実に較べ映画自体のお話がついてこなかったが今回は違う。
どんなにすごい映像を用意しても、それだけでは飽きるのは当然の話で、要はそれを使ってどこまで凄い話としてそれを見せられるのか、である。単純でわかりやすい。なのに . . . 本文を読む
いろんな意味でこれはどうよ、と思う。バカバカしいにも程がある。中2男子の頭の中は妄想だらけ、というお話なのだが、それだけで2時間やり続ける。こんなバカな映画を作る方も作る方だが、見る方も大概ではないか、と自分に呆れる。宮藤官九郎だからできた。偉業だ。
大笑いして見た。だけど、それだけ。それ以上でも以下でもない。こんな企画にGOサインを出した東映ってすごい。一体全体誰をターゲットにした映画なの . . . 本文を読む
『009』の新作である。僕は昔の東映マンガまつりで上映された2本の長編作品が好きだった。というか、あの頃、(小学校の頃ね)圧倒的に009が好きだったのだ。子供心をくすぐる。あの頃の子供なら、みんな自分が009ならば、なんていう夢を抱いたのではないか。009(と仮面ライダー)は特別だ。ふつうの人間に近いのに特別な存在で、でも、孤独で。009は世界と向き合うから、そこも子供心をくすぐる。世界中から集 . . . 本文を読む
このなんでもないお話に100万の読者が集まる。そしてさらに何百万もの読者がそれに続く。凄い話だ。でも、村上春樹自身はきっとそんな現実を醒めた目で見ている。ふうん、って感じ。
「多崎つくる」なんていう固有名詞がタイトルにある。その名前には意味はない。別に「カフカ」でもよかったのだ。この平凡とすら言えないような名前を持つ男の子が20歳のときに昔からの仲間たちに、はみられた。彼らは5人組として、ず . . . 本文を読む
ウォン・カーワァイ監督の最新作はカンフー映画だ。イップマンという男を主人公にして武術に命を賭ける人々の群像を描く。ドニー・イェンが主役を演じた『イップマン 葉問』2部作と同じ題材なのだが、まるでアプローチは違う。当然のことだろう。
これはアクション映画ではない。では歴史劇なのか、というと、そうでもない。これは一種のアート映画だ。繰り返される戦いの場面は、ため息が出るほど美しい。視覚的にいかに . . . 本文を読む