2時間半、2部構成の大作だ。小劇場の芝居を見る、というよりも、ふつうの商業演劇を見ている気分だ。最初からそういう芝居を作る覚悟だろうし、というか劇団往来ならそんなこと簡単に出来る。贅沢な舞台は普段見る小劇場の芝居とは違う。よくある商業演劇仕様の作品なのだ。(僕は、そういうのはほとんど見ないけど)
確かによく出来ている。お話も悪くはないし、堂々たるタッチでラストまで飽きさせない。バイロン卿とシェ . . . 本文を読む
これはとても真面目な映画である。誠実に事実を伝えようとしている。フィクションとしての映画ゆえ事実にいくらかの誇張や編集はあるのだろうが、実話をいびつに歪めることなく、そこに込められたひとりひとりの想いに忠実に描こうとしたはずだ。
しかし、あまりにストレートすぎて物足りない。事実をそのまま加工せずに再現することのみに腐心する。その禁欲的な姿勢は評価されていい。しかし、そこには映画としての面白さはな . . . 本文を読む