若手劇団で、デビュー作で、いきなりHepホールで公演を行うなんて、もうそれだけで大胆。しかも、よくある派手で、わかりやすくて、楽しいエンタメではなく、地味な家庭劇。ひとりよがりスレスレのラインで勝負を賭けるのも、作り手の自信と若さの証明だろう。なんだかそれだけでドキドキするではないか。
一体これは何なのか、わからないまま、ストーリーが進んでいく。3つのエピソードが . . . 本文を読む
これはなんだぁ、思わず、のけ反るような芝居だ。近年稀にみる珍種。びっくりしゃっくり。こんな舐めた芝居を見るのは久しぶりのことだ。どうなるのか、予想もつかない。というか、オレは何を見ているのか、と自分の目を疑う。これは芝居だと言えるのか。悪夢のような2時間だった。
そのうち、ちゃんとしたお話になる、と信じて2時間10分耐えた。周囲の人たちは、楽しそうにしている。僕だけ異次元ポケット . . . 本文を読む
小説だと思って読み始めたら、エッセイ集だった。(というか、本を開いたら、そんなことすぐにわかる)でも、このタイトルの小説をぜひ、読んでみたかった。そこにはどんな秘密が描かれてあるのだろうか。夢のような世界が広がるのか。それとも、悪夢か。
図書館が大好きだ。旅行に行くと、いつもその土地の図書館を巡ることになる。別にそれが目的なんかではないけど、ついつい図書館を見かけ . . . 本文を読む
『愛して飲んで歌って』
これがアラン・レネ監督の最後の作品になった。学生の頃、『去年マリエンバードで』に憧れて、ようやく見た実物の『去年マリエンバードで』に感激し、映画というものの本当の魅力を知った。10代の僕にとって、レネは映画の神様だったのだ。
それからすべての作品を追いかけた。広島、原爆を扱った『二十四時間の情事』、アウシュビッツを描くドキュメント『夜と霧 . . . 本文を読む