水谷豊、40年越しの夢の実現。ひとりの映画監督の誕生は、今の時代、どうということない日常の一コマになってしまったが、昔はそうではなかった。70年代、撮影所から監督が生まれることがなくなり、まだ自主映画からどんどん新人が排出されることもなかった不毛の時代、長谷川和彦は『青春の殺人者』で映画監督になった。そのとき、主演した同士が若き日の水谷豊だ。あの映画との出会いは多くの人たちの人生を . . . 本文を読む
この1ヶ月で見た映画の中で、一番残念だったのが、この映画だ。ずっと以前、(たまたま)原作を読んだとき、これは実に映画向けの題材だ、と思った。今という時代の気分がきちんと捉えられてある。未来に向けてのひとつの答えがしっかりと提示できる、と思った。なのに、出来上がった映画は、安易なラストに向けて失速する。
ヤマモトという男の謎解きがこんなにも陳腐なものになっていること . . . 本文を読む
このSF小説は凄い。SFなんてめったに読まない僕が言っても説得力はないかもしれないけど、しかも、ここに描かれた世界観を半分も理解できてないけど、難しくてよくわからないなりに、でも、そのすさまじさはちゃんと伝わってくる。圧倒的なイマジネーションの世界だ。
短編連作なのだが、すべてがつながっている。1つめの『海の指』を読みながら 難解すぎて、止めようか、と思ったけど、 . . . 本文を読む