ピエール瀧がスクリーンに戻ってきた。しかも久々の主演映画となる。監督は小林且弥。彼のデビュー作だ。あの傑作映画『凶悪』で出会ったふたりがコンビを組んで放つこの映画はピエール瀧でなくてはならない映画を目指したはずだ。だけど残念ながら、そうはならなかった。小林監督は敢えて抑揚のない抑えたタッチで2時間を綴る。だがそれはあまりに単調すぎて眠くなって困った。真面目で一生懸命作った映画だとは思う。だけど、ま . . . 本文を読む
これはホラーだ。読みながら震えた。泣きそうになった。いつか見たことを鮮明に思い出す。母の介護をしていた日々だ。ほんの数年前のことである。
今更後悔しても始まらないけど、もっといろんなことをしてあげたかったなんて、思えるのはあの先にあったはずの更なる試練を知らなかったからかもしれない。きれいごとじゃやっていけないことはわかっていたし、毎日が大変だった。気がつくと知らぬ間に心を病んで . . . 本文を読む
若松プロダクションの黎明期を描いた『止められるか、俺たちを』の続編である。今回は映画作りの話ではなく、映画館を作る話。スケールは小さくなる。しかもこの映画の監督である井上淳一の自伝。名古屋のシネマスコーレが舞台となる。若松孝二は前作に引き続き井浦新が演じる。こんな地味でマニアックな題材で映画を作るなんて大胆。若松は名古屋に自分の映画館を作ることにした。自前の映画館を持つという画期的な映画監督となる . . . 本文を読む
リンちゃんたちが大好きな「おしりたんてい」を初めて見た。今回の劇場版長編第2作は71分。(冒頭に付いているおまけ短編10分含む)この上映時間は小さな子どもたちの限度枠だろう。お子様に優しい。しかも大人が見ても楽しめる映画になっている。10年前に離別した相棒から連絡が入る。おしりたんていは、彼女から頼まれてある美術館の警護に当たるのだが。お話は単純で分かりやすい。だけど、しっかり謎解きや、意外な展開 . . . 本文を読む