2010年の作品。『小さいおうち』で直木賞を受賞後の第1作となる長編。21歳の女子大生と7歳の少年が小さな町で出会い、ともに暮らす。途中さまざまな短編が挟まる。メインのふたりの話もだんだん不思議な感触になる。暴力的な男から逃れてきた瑛とひとりぼっちのニノ。このふたりはまるで『52ヘルツのクジラたち』のキナコとムシのふたりみたいだ。ただお話があまりに暗いし、テンポもよくないから、読んでいてしんどかっ . . . 本文を読む
なんだか調子のいい男の話だが。だけど彼に引っ張られて、まさかの奇跡が生まれた。ワシントンに25万人もの人たちが集まって差別を撤廃させる第1歩を踏み出す。これは1963年のワシントンで起きた行進を描く感動のドラマだ。
今年のアカデミー賞にノミネートされている地味で小さな映画である。最初は見ていても何を描いている映画なのかさえもよくわからないくらいの地味さ。そんな地味な作品はNetf . . . 本文を読む
まさかこう来るとは思わなかったから、その意外性に軽く驚く。この組み合わせが新鮮だった。お菓子職人の話。だけど冒頭から彼女は店をたたむ。近所にライバル店が出来て経営難に追い込まれたからだ。開店から5年で夢が潰えた。そんな彼女のところに料理研究家という老女(マダム)がやって来て、厨房を貸して欲しいという。そこでなんと料理教室を開講するようだ。しかも生徒は毎回ひとりだけ。さらには彼女にアシスタントをして . . . 本文を読む