金子修介監督の新作なのだが、これは金子? と思うしかないくらいに、まるでつまらない。どこにも可能性が感じられない映画以下の代物。どうして彼はこんな仕事をしたのか。レズビアンを興味本位で取り上げるわけはない。でも、そこに何を描こうとしたのか、まるで伝わらない。主人公の2人の女の子たちが何を考え、何を思い毎日生きているのか、それすら伝わらないようでは、これは映画ではない。『自縄自縛の私』(これもつまらない映画だった。これが竹中直人? と思うような映画で、そういう意味では今回と同じかぁ)に続いて新潮社主催の「女による女のためのR-18文学賞」作品の映画化シリーズ第2弾。原作は16歳の少女(雛倉さりえ)が執筆した作品で、第11回の同文学賞で 最終候補に残ったらしい。しかし ...
無意味な描写と、安易な展開。始まって1時間のところで、もうムリだ、と観念した。しかし、最後までなんとか我慢して見た。もしかしたら、思いもしない展開が待っているかも、とか、甘い期待をして。
確かにラストシーンは少し、よかった。最初からあれくらいの描写をして欲しかった。数年後の再会。突然の雨。ひとりは別のパートナー(もちろん、女)と一緒に暮らす。偶然、お腹の大きい彼女が優しそうな旦那さんと店から出てくるのを目撃する。もちろん、声をかけられない。大林宣彦監督作品のようなラストで、何だか切ない気分にさせられるのだが、それまでのおざなりのお話の続きだと考えると、やはりがっかり。
「わたしたち、くらげみたい。」そんな揺らぐ想いが、描かれたならいいのだが、(というか、それを描くべき映画だろ)どうしてこんなおざなりな描写に終始したのか。まず、この台本が悪いのだろう。お話の展開のさせ方が安易すぎるし、唐突な描写に戸惑う。(いきなり、男の子とセックスしたり、バイト先のオヤジとしたり、ポルノ映画じゃないのだからそういうのはやめようよ。これは日活ロマンポルノか、と突っ込みを入れたくなるくらいに必然性が感じられなかった)学校でのお互いの立ち位置もイマイチ伝わらない。そこにも安易な描写しかない。こういう映画はどれだけ丁寧に日常描写を見せるかに成否はかかるのだ。それがこれではげんなりだ。
無意味な描写と、安易な展開。始まって1時間のところで、もうムリだ、と観念した。しかし、最後までなんとか我慢して見た。もしかしたら、思いもしない展開が待っているかも、とか、甘い期待をして。
確かにラストシーンは少し、よかった。最初からあれくらいの描写をして欲しかった。数年後の再会。突然の雨。ひとりは別のパートナー(もちろん、女)と一緒に暮らす。偶然、お腹の大きい彼女が優しそうな旦那さんと店から出てくるのを目撃する。もちろん、声をかけられない。大林宣彦監督作品のようなラストで、何だか切ない気分にさせられるのだが、それまでのおざなりのお話の続きだと考えると、やはりがっかり。
「わたしたち、くらげみたい。」そんな揺らぐ想いが、描かれたならいいのだが、(というか、それを描くべき映画だろ)どうしてこんなおざなりな描写に終始したのか。まず、この台本が悪いのだろう。お話の展開のさせ方が安易すぎるし、唐突な描写に戸惑う。(いきなり、男の子とセックスしたり、バイト先のオヤジとしたり、ポルノ映画じゃないのだからそういうのはやめようよ。これは日活ロマンポルノか、と突っ込みを入れたくなるくらいに必然性が感じられなかった)学校でのお互いの立ち位置もイマイチ伝わらない。そこにも安易な描写しかない。こういう映画はどれだけ丁寧に日常描写を見せるかに成否はかかるのだ。それがこれではげんなりだ。