昨年この作品の原型になった短編作品を見たのだが、あの時には「これが長編になったなら、きっと面白いものになるのではないか、」と思ったのだが、その願いがこんなにも早く叶うなんてなんだか嬉しい。とても不思議な作品で、痛ましい現実が一応はファンタジーのタッチで描かれるのだが、決して甘いだけの作品ではない。20分ほどの短編だから、細部は曖昧なままで、よくわからないのだが、昔話のようにして語られる事実とも幻想ともいいようのない世界が心に優しい作品だった。
長編として見たいという、そんな願いが早々に叶って、100分の作品になってよみがえる。雪女の話を通して、とあるいじめによる自殺事件を題材にしているのだが、その事件自体をリアルに描くのではない。今回の長編版も、答えを出すことが目的ではない。死者たちの語らう姿、大人たちが学校で事件について語る姿、少女たちが、こっくりさんによって犯人捜しをする姿、そんなふうにしてどんどん遡っていく。3人の少女たちは何を見たのか。その核心に迫った時、話は最初の亡霊たちのお話へと帰っていく。犯人探しではないことは先にも書いた通りだ。では、何がしたかったのか。
まるで昔話のようにして語られる。だが、痛ましい事件は事実だ。加害者と被害者は対立するものではない。その立ち位置は微妙なものだ。だが、入れ替え可能なものではない。明確な垣根がある。越えてはならない一線を人は越えない。冷静を保って生きていく。だが、両者は敵対するものではない。そこにいる女たちはただなんとなくのように話し合う。なぜ、自分たちがここにいるのか。ここはどこなのか。答えの出ない堂々巡りの話は続く。彼女たちのするトランプのように、意味はない。
断罪するのではなく、ただそこにいればいい。それはかつての事件だけに止まらない。今あるさまざまな現実も等価なものとして描かれていく。彼女たちが抱える問題は連鎖していくのではなく、どこにでも、さまざまな問題があり、それらには重いも軽いもない。忘れようとしているのか、心に封印してしまったのか。ただ、簡単なものではないことだけは事実だ。
長編として見たいという、そんな願いが早々に叶って、100分の作品になってよみがえる。雪女の話を通して、とあるいじめによる自殺事件を題材にしているのだが、その事件自体をリアルに描くのではない。今回の長編版も、答えを出すことが目的ではない。死者たちの語らう姿、大人たちが学校で事件について語る姿、少女たちが、こっくりさんによって犯人捜しをする姿、そんなふうにしてどんどん遡っていく。3人の少女たちは何を見たのか。その核心に迫った時、話は最初の亡霊たちのお話へと帰っていく。犯人探しではないことは先にも書いた通りだ。では、何がしたかったのか。
まるで昔話のようにして語られる。だが、痛ましい事件は事実だ。加害者と被害者は対立するものではない。その立ち位置は微妙なものだ。だが、入れ替え可能なものではない。明確な垣根がある。越えてはならない一線を人は越えない。冷静を保って生きていく。だが、両者は敵対するものではない。そこにいる女たちはただなんとなくのように話し合う。なぜ、自分たちがここにいるのか。ここはどこなのか。答えの出ない堂々巡りの話は続く。彼女たちのするトランプのように、意味はない。
断罪するのではなく、ただそこにいればいい。それはかつての事件だけに止まらない。今あるさまざまな現実も等価なものとして描かれていく。彼女たちが抱える問題は連鎖していくのではなく、どこにでも、さまざまな問題があり、それらには重いも軽いもない。忘れようとしているのか、心に封印してしまったのか。ただ、簡単なものではないことだけは事実だ。
思う所山程な所を、「等価」と評して頂いたのを嬉しく思います。
ええ、断罪したかったのではなく、ワタクシにもきっとアナタにもある、思い当たるトコロに、思い馳せて頂きたかった、その、現しでありました。
ニュアンスと真ん中にある事を共に汲み取って頂きありがとうございます。
これからも精進致します。今後とも見守り、お願い申し上げます!
てなてな事が、出来れば共感したかったのです。
重い話を受け止めて頂いたコメントに感謝します。
これからも、ぼちぼちでも、やっていきます。見守って下さいまし!