昨年のGW公開の大ヒット作品が早くもAmazonプライム・ビデオに登場した。ウチの孫のリンちゃんたちもハマって熱狂していたというから、僕も後学のために見ることにした。
いやぁ泣いた、泣いた。こんなベタなベタベタのドラマを見て泣くなんて恥ずかしいけど、涙腺は緩む。知らぬ間に涙が出てくる。泣かすわ。
確かによく出来ている。ファンの方たちのツボをしっかり押さえた上でイチゲンさんにも敷居は低い間口の広い大作映画だ。冒頭の摑みである飛行機事故シーンから圧巻である。TVシリーズを受けてスケールアップした劇場版という王道をいく映画になっている。
これは往年の名作『タワーリング・インフェルノ』の日本版。さらには『バックドラフト』。もちろんその「医療もの」版になっているという贅沢な仕様。横浜の巨大タワー(横浜ランドマークタワー)で火災があり、その救命にあたる東京MERの活躍を描く。昔はこの手の映画では、舞台となる施設は仮名の施設にしていたけど、この映画は実在の施設が実名のままで登場する。
ストーリーはあまりにご都合主義で定番。だけど、しっかり泣かせてくれる。パニック映画としてもよく出来ている。火災現場の高層タワー内でのサバイバルは緊張感があっていい。ただ、下界の人間ドラマの方は単調。役者たちは頑張っているけど、あまりにわざとらしくてこちらは緊張感がなさすぎ。
監督はこれが劇場用映画デビューとなる松木彩。TBSの女性ディレクター。もちろんTVシリーズを手掛けている実績を買われて起用されたのだろう。問題は多々あるけど、これだけの大作映画を見事に仕上げたのは凄い。