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こういうハートウォーミングは嫌いではない。しかし、これはあまりにベタ過ぎて辛い。見ていて、先も読めるし、話自体がまるで広がっていかないのも苦しい。作者の頭のなかで組み立てた物語の枠の中から一歩もはみださない。
便利屋を舞台にして、そこで働く人たちの人間模様を描く、というストーリーには問題はない。環状線のホームでの会話をポイント、ポイントに挟んで、全体の流れを作るのも悪くはない。だけど、登場するそれぞれのキャラクターがあまりに紋切り型過ぎて、生きている人間としてのリアリティーはない。あと少しリアルな設定を作って、彼(女)らのバックボーンも感じられるようにした方がいいのではないか。
でも、こういうコメディータッチの軽めの芝居なのだから、そんなことに拘らず楽しんでくれたならいい、と言われたら、もう反論する気にはならないし、もともと僕にはこれを否定するつもりはない。これはこれでありだと思うのだ。作品からは、作、演出を担当された徳田ナオミさんの優しさがしっかり伝わってくるし、それだけで充分ではないか、と言われると、確かにその通りなのだ。ただ、僕が芝居に求めるものと、この作品が目指すものとの間に落差がありすぎて、戸惑っているだけなのだろう。
大正駅から歩いて10分、大浪橋を渡ったところに劇団のアトリエがある。橋の横にある川べりの倉庫に作られたこの手作りのアトリエで、コンスタントに芝居を作り続け、きちんとお客さんを集め、見に来た人たちに、ほんのちょっと幸せな気分になってもらう。そんな彼女たちの劇団は、結成からもう30年になるらしい。なんだか、その事実だけで、十分感動させられる。これからもマイペースで、ずっと芝居を作り続けてもらいたい。
便利屋を舞台にして、そこで働く人たちの人間模様を描く、というストーリーには問題はない。環状線のホームでの会話をポイント、ポイントに挟んで、全体の流れを作るのも悪くはない。だけど、登場するそれぞれのキャラクターがあまりに紋切り型過ぎて、生きている人間としてのリアリティーはない。あと少しリアルな設定を作って、彼(女)らのバックボーンも感じられるようにした方がいいのではないか。
でも、こういうコメディータッチの軽めの芝居なのだから、そんなことに拘らず楽しんでくれたならいい、と言われたら、もう反論する気にはならないし、もともと僕にはこれを否定するつもりはない。これはこれでありだと思うのだ。作品からは、作、演出を担当された徳田ナオミさんの優しさがしっかり伝わってくるし、それだけで充分ではないか、と言われると、確かにその通りなのだ。ただ、僕が芝居に求めるものと、この作品が目指すものとの間に落差がありすぎて、戸惑っているだけなのだろう。
大正駅から歩いて10分、大浪橋を渡ったところに劇団のアトリエがある。橋の横にある川べりの倉庫に作られたこの手作りのアトリエで、コンスタントに芝居を作り続け、きちんとお客さんを集め、見に来た人たちに、ほんのちょっと幸せな気分になってもらう。そんな彼女たちの劇団は、結成からもう30年になるらしい。なんだか、その事実だけで、十分感動させられる。これからもマイペースで、ずっと芝居を作り続けてもらいたい。