レビューを4回に分けて描くなんて初めてのことだ。それくらいに面白かった、わけではない。ただ4回に分けて見たことと、この大時代的な恋愛映画のバカバカしさスレスレの展開が意外に楽しく、さらには最後のあっけなさにも触れたくなったから完結編を書いた後の展開も書くことにした。
先にも書いたように5話でお話は終わっている。6話以降は蛇足である。特に8話のトホホな展開には呆れる。心臓不調から坂口まで死ぬ、とか、最後に有村に会うためにハワイまで1人で行くとか、ないから。妻をどこまでバカにしたら済むのか、ふざけた男だな、て思う。たとえ有村を愛してしまったとしても、それなりひとり心に秘めて死ぬべきだと思う。
8話完走して、ラストにはガッカリしたが、今の時代にしかも世界発信で日本からこんなドラマを作ったことを評価したい。日本中の銭湯をカラにしたという伝説を作った佐田啓二、岸恵子の『君の名は』を超える恋愛メロドラマを目指したのなら仕方ない。6話からの展開も予想通り。ただこの作品の場合はそれでいい。『恋に落ちて』を思わせる展開も含めて。中村ゆりに「浮気ならよかった」と言わせるのも想定内。だけど、ハワイの3日間にもう少し説得力が欲しい。あれでは中村ゆりの妻が可哀想すぎる。結局、有村架純と坂口健太郎のふたりの話でお互いのパートナーである生田斗真と中村ゆりは脇役でしかない。せっかく4人の話だと思ってここまで付き合ったのに、残念だ。しかも奥野瑛太がまさか有村ではなく生田斗真が好きだったなんて。その取って付けたような展開は『こころ』のKと私がBLだった、という説に匹敵する。