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映画・演劇のレビュー

『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』

2007-07-30 00:49:57 | 映画
 シリーズ第5弾。今回はちょっとテンポが悪く、ストーリー自体も中休みみたいで、この作品は次のクライマックスに向けてのウォーミングアップでしかない。いろいろ伏線は張ってあるみたいだが、1本の映画としては全く面白くない。

 ここには1,2作目のファミリーピクチャーとしての魅力もないし、3作目の暗い内面に迫る冒険もない。さらには前作のようなスペクタクルもない。ただハリーたちが苦しんでいるのを見せるだけ。これでは面白くなるわけがない。ラストにもなんらカタルシスはない。

 ハリーが退学にさせられそうになったり、シリウスが死んでしまったり、校長が免職になって、新校長による生徒たちへの圧力がエスカレートし、ハリーたちがレジスタンスを試みたりと、なんだか暗い話ばかりが、ドラマとしての仕掛けもないまま続いていく。単調だし陰気な気分にさせられる。

 正直言って、どんどん話全体も暗い話になっていき、今後は壮大な魔法戦争へと突入していくらしいこのシリーズは、最初の頃にあった子供を楽しませる無邪気なファンタジーとしての魅力を失ってしまった。

 ハリーたちも大きくなってしまって、思春期の悩みもあるし、大変だがそれでもここまでドラマが弾まないのは辛い。もちろんここまで見てきたのだから最後まで見るけど、あと2本にはあまり期待しない。

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