2時間20分に及ぶ大作である。ルミエールホールの中にある小ホールという小劇場演劇としてはかなり広い空間(キャパは300くらいか)を、縦横に使い、思い切ったスタイリッシュな舞台を見せてくれる。カメハウスの芝居を見るのは今回が初めてだったが、ダンスを中心にしてショーアップされた舞台は刺激的で、とても楽しく、その派手な芝居に最初はドキドキした。さて、これからどんな芝居が始まるのか、興味津々の幕開けだった。
だが、芝居が進行していくうちに、作品自身の構造があまりに単調すぎて、だんだん退屈してくる。照明、音響、ダンスを組み合わせた見せ方もパターンになっていて、繰り返しが多くて、つらいのだ。しかも、肝心のお話のほうも、なんだかわかりにくくて、そのくせちゃんとした展開もない。この先どうなるのか、という興味で、我々を引っ張ってはくれない。観客はなんだか置いてけぼりを食らうことになる。しかも、主人公である2人のニモを中心とした登場人物たちの関係性もこれではわかりづらい。ファンタジーならどんな展開でも許されるというわけではあるまい。
もう少し、ここに描かれる世界の法則性が観客にちゃんと伝わらなければ、残念だが楽しめない、ということなのだ。見た目のドキドキは、魅力的なストーリーと相乗効果を発揮しなければ意味を成さない。機械帝国、星鯨、銀河鉄道とか、道具立てはいろいろと趣向が凝らされてある。パンフにある用語集にはいろんな説明が書かれてあるのだが、それがまるで芝居自身のストーリーを形成できていない。これではただのイメージの羅列でしかない。アップル・インパクトによって宇宙がどうなったのか。その結果、今何が起きているのか、そんなこんなのいろんなことが謎のまま話は先に先にと進むのだが、それらのイメージがちゃんと統合されないままなので、見ていてフラストレーションが溜まる。もどかしくて、だんだんイライラしてくる。
確かにスタイリッシュで、魅力的な舞台なのだ。とてもよくできているし、ちゃんと稽古がなされてあるから、見ていて気持ちがいい。それだけに、根幹をなす物語を芝居自身が支えきれないのは残念でならない。作、演出、振り付けを担当した主宰者である亀井伸一郎さんの才能は買う。でも、溢れる出るイマジネーションを纏め上げる構成力が足りない。
だが、芝居が進行していくうちに、作品自身の構造があまりに単調すぎて、だんだん退屈してくる。照明、音響、ダンスを組み合わせた見せ方もパターンになっていて、繰り返しが多くて、つらいのだ。しかも、肝心のお話のほうも、なんだかわかりにくくて、そのくせちゃんとした展開もない。この先どうなるのか、という興味で、我々を引っ張ってはくれない。観客はなんだか置いてけぼりを食らうことになる。しかも、主人公である2人のニモを中心とした登場人物たちの関係性もこれではわかりづらい。ファンタジーならどんな展開でも許されるというわけではあるまい。
もう少し、ここに描かれる世界の法則性が観客にちゃんと伝わらなければ、残念だが楽しめない、ということなのだ。見た目のドキドキは、魅力的なストーリーと相乗効果を発揮しなければ意味を成さない。機械帝国、星鯨、銀河鉄道とか、道具立てはいろいろと趣向が凝らされてある。パンフにある用語集にはいろんな説明が書かれてあるのだが、それがまるで芝居自身のストーリーを形成できていない。これではただのイメージの羅列でしかない。アップル・インパクトによって宇宙がどうなったのか。その結果、今何が起きているのか、そんなこんなのいろんなことが謎のまま話は先に先にと進むのだが、それらのイメージがちゃんと統合されないままなので、見ていてフラストレーションが溜まる。もどかしくて、だんだんイライラしてくる。
確かにスタイリッシュで、魅力的な舞台なのだ。とてもよくできているし、ちゃんと稽古がなされてあるから、見ていて気持ちがいい。それだけに、根幹をなす物語を芝居自身が支えきれないのは残念でならない。作、演出、振り付けを担当した主宰者である亀井伸一郎さんの才能は買う。でも、溢れる出るイマジネーションを纏め上げる構成力が足りない。