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映画・演劇のレビュー

『片腕マシンガール』

2009-03-11 20:17:21 | 映画
 評判が評判を呼んだこの映画をようやく見た。噂に違わぬ凄まじい映画だ。いいかげんもここまで行くと立派だ。くだらなさもここまでいってこそくだらないと脱帽する。何事も中途半端はいけない。やるならとことん極めなくては!どこまでも際限なくやり尽くすのだ。そうすれば道は開ける。

 冒頭からおバカパワー全開である。大体、今時「セーラー服にマシンガン」というありきたりなイメージを、半端にされると見る気もしない。アメリカ資本で思いっきり自由に暴れる井口昇は、手ぬるいことは一切しない。とことん残酷で、辻褄なんかどうでもよくて、血しぶきは盛大に、漫画でもしないようなスプラッタ-満載。いいかげんにも程があるような話を勢いだけで見せる。突っ込む気にもならないようなくだらなさである。ヤクザの息子に脅された弟はあげくに殺されてしまう。その復讐に立ち上がった姉は、片腕をテンプラにされ、さらには捥げられて、しかたないから、そこに特殊マシンガンを装着。片腕マシンガールとなり、ヤクザと戦う。こんな乱暴なお話以下の話で映画は綴られる。噴水のように血しぶきが盛大に上がり、シャワー状態になる。安物の特撮はリアルではないから、笑える。

 『エリートヤンキー三郎』もバカだったが、この映画のバカには及ばない。あの映画は実に丁寧にバカをしていたが、この映画は豪快である。どすこいパワーで容赦なしだ。『カンフーダンク』なんてバカがまだまだ足りない。

 こんな映画を見て時間を無駄にしている場合ではないのだが、気がつくと、ついついこういうバカに染まってしまう。悲しい性だ。(トホホ)

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