『翔んで埼玉』や『テルマエ・ロマエ』の武内英樹監督なので、もしかしたらバカバカしくて楽しい映画になっているかも、と、ほんの少しだけ期待して劇場に入った。のだが、これはあまりに酷い。2時間が地獄だった。深田恭子はいくつになってもかわいいし好きだから、TVシリーズも、ときたまだけど「ながら」で見たこともあるけど、たわいもない話でつまらないので、ちゃんと1話分を見たことはなかった。でも、今回は映画である、と思ったのだけど、、、 おうちならチャンネルを変えたら済むけど、映画館では最後まで付き合うしかない。
もしかしてら、途中から話が軌道修正され面白くなるといいな、と願ったが願いは届かない。それどころか、ますますくだらなさはエスカレートしていく。これはやばい。行き当たりばったりのまともな台本もないようなお話の展開で、いきなりのミュージカルも、あれでは笑えない。国内ロケで作った海外は涙ぐましいけど、その努力はまるで生かされない。観月ありさなんてなんのために呼ばれたのか、というくらいに意味がない。かわいそう。
お城の中が迷宮でそこを探検していく『グーニーズ』のようなアドベンチャー映画にでもなっていたのなら、まだ楽しめたかもしれないけど、そこもまるで生かされない。お宝をどういうふうにして盗み出すのか、という駆け引きやドキドキもない。ここまで惨い映画をどうして作れたのか、想像を絶する。深田恭子の無駄使い。この先、TVドラマの劇場版映画が量産され公開されていくけど、安易な企画はうんざりである。武内英樹監督は次、あの『翔んで埼玉』の続編を手掛けているようだが、汚名返上を期待する。