いやぁ、驚いた。何に驚いたかというと、その客席数の少なさにである。四方囲み舞台なのだが(今回のルールね)各サイド平均10席しか椅子を用意していないのである。11席X2、9席X2、計40席。それなりに広い精華小劇場でこんなにも慎ましやかに椅子を並べるなんて、なんてことだろうか。せめて見栄を張って各サイド2列にして80席準備してもなんら罰は当たらない。客席には段差もあるから問題ない。なのに、そうはし . . . 本文を読む
あまりに地味な映画で、これが劇場公開されるだけでも、すごいと思う。なのになぜか超拡大公開である。梅田地区だけで3館で上映している。なぜそんなことになるのだろうか。よくわからない。劇場は当然ガラガラである。封切3日目、梅田ピカデリーは30人くらいの入り。年配の方ばかり。僕が最年少。春休みなのに学生はゼロ。まぁ、内容からして仕方ないことだが。
映画自体はすごく面白い。見ていてハラハラドキドキさせ . . . 本文を読む
「七階闘争」「廃墟建築士」「図書館」「蔵守」の4編からなる短編連作。『となり町戦争』でデビュー以来独自なスタンスで不思議な世界を作り続ける彼の作品はだんだん「ただの不思議ワールドもの」になっていく。これでは星新一のショートショートのネタにでもなりそうなレベルだ。星新一はあれだけの分量の作品を量産したが、彼はひとつのネタで短編か中篇にする。なのに中身がショートショート並ではちょっとかなしい。
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レニー・ハーリン監督最新作。だが、公開劇場は天六ユーラク。要するに最初から一切興行価値が期待されてないのだ。あの『ダイハード2』を作った娯楽映画の巨匠が今ではこの体たらくである。悲しい。
僕は今でもあの感動を忘れない。ジョン・マクティアナンの『ダイハード』以上にこの第2作は凄かった。こんなにもハラハラドキドキさせられるアクション映画はない、と当時は思った。あまりの面白さに3回も劇場に行った。 . . . 本文を読む
今までのアメコミの映画化作品とは一味違う超大作なのだが、正直言うとがっかりした。発想の面白さや、切り口の斬新さが、思うようには持続しない。気がついたら、なんか冗長なだけのただのバカ映画になっていた。火星でランデブーのシーンなんか、あほらしくてもういいです、と思う。2時間43分もの長尺映画だから、ただのCG映画ではあるまい(最近CGを目の仇にしてるなぁ)とは思ったが、お話が思ったほどよくは出来てな . . . 本文を読む
チェン・カイコーの傑作『始皇帝暗殺』で秦の始皇帝を殺すための刺客を演じたジェット・リーが本作では、殺される側の始皇帝を演じる。と、ここまで書いて間違いに気付く。ジェット・リーが出てたのはチャン・イーモウの『HERO 英雄』でした。ごめん。今回彼は、残虐の限りを尽くして、しかも永遠の命を手にしてよみがえる悪人。
ジェット・リーとあのおとぼけキャラのブレンダン・フレイザーが対決する(どう考えても . . . 本文を読む
18歳の少年が大人への1歩を踏み出していくまでを描く青春小説なのだが、彼の中の複雑な心境がいくつかの事件を通してさらに困難な事態を招きながら、やがてそのすべてがひとつに解きほぐされていく過程が見事な筆致で綴られていく傑作小説。
他者に対して全く心を開くことなく自分を欺いて生きることしか出来なかった彼が、自ら引き寄せた過ちを通して、たくさんの人たちを傷つけていく。その事実の前で彼は自分のすべて . . . 本文を読む
相変わらずトム・クルーズはとても熱い奴だ。作品の選択に関して、きちんとしたポリシーを感じる。彼が選んだ作品にはハズレはない。きちんとしたエンタテインメントであるという前提で、そこに自分のしっかりしたメッセージが伝えられるものを選んでくる。たまには失敗作もあるが、それでも安易な失敗はしない。
今回もブライアン・シンガー監督とコンビを組んで、骨太な娯楽大作で見せ場満載の映画を作る。でも、当然それ . . . 本文を読む
同じチームによる前作『チームバチスタの栄光』を見た時は正直言ってあまりのつまらなさに唖然とさせられた。何よりも主人公のキャラクターが生かされていないのは致命的だ。田口(竹内結子)がただのバカにしか見えない。彼女のようなバカが医者として病院の中に存在していること自体が納得いかないから、それだけでも充分意味のない映画だった。血を見るのが怖くて苦情処理に回されていた彼女が院内の不正を暴くというミステリ . . . 本文を読む
自由表現空間THEATER CAFE Nyan 猫庵(ふぅ、長かった!)という場所に初めて来た。なかなかわかりにくい場所で、かなり迷った。僕と同じように迷ってる人たちも発見。なんとか開演までに滑り込めてよかった。
旗揚げ公演でとてもチャーミングな芝居を見せてくれたこのとても小さなユニットの新作は、いかにも彼女たちらしい作品で、すてきだった。作、演出の保木本佳子さんはこの空間をうまく使って自分 . . . 本文を読む