「羽海野チカ原画展~ハチミツとライオン~」(西武池袋店)

          

 西武池袋店の別館・西武ギャラリーで開催された「羽海野チカ原画展」(8月6日~18日)に行ってきました。漫画の原画を見に行くなんて、あるとすれば羽海野チカしか考えられないので、一度体験してみようという気持でした。来た甲斐あったと思えるのかどうか、果たしてどういう人達が見に来るのかが関心事でした。

 大変な混雑と読んでいましたが、金曜日の夕方18時頃、10分程度並んで入室できました。

 いやぁ驚きました。「ハチミツとクローバー」、「3月のライオン」の様々なシーン、単行本表紙などの色付けした原画なのですが、その精緻な書き込みと丁寧な着色。色の鮮やかさ、柔らかさ、筆のタッチ。要するに一枚一枚が現代絵画です。これは漫画というレベルではなくて芸術です。
 この素晴らしい素材を組み合わせて、台詞を張り付けて完成させます。それを写真撮影してカラーコピーするのか、どういう方法なのか分かりませんが、漫画として印刷、出版される段階では、現代の技術を持ってしても、原画の水準をリアルに再現するのは難しいということでしょうか。

 見慣れていたカットがまるで別の絵のように見えます。ハチミツとクローバー2巻の表紙や3月のライオンの5巻の表紙など見惚れてしまいます。

 この展示場には、様々な完成品の原画の他、カットが完成していく過程の紹介、背景用に作者が撮り溜めしたおしゃれ系街中写真の数々、シーンを再現した自転車、将棋駒、御饅頭などの展示など盛り沢山の内容でファンには堪らない内容になっています。

 客層の7~8割は20代、30代の女性ですが、順番に並んで展示物を一枚一枚じっくり見ていくので大変な時間、おそらく2時間くらいはかかりそうです。皆さん感動してか、じっくり眺めて列が動きません。入ってすぐのところの他の作家、関係者からの色紙を集めたエリアは見るのを諦めました。
 私は列から外れて、背後から覗いたり、奥の空いているスペースから先に見て、戻ってきてまた見たりしました。全般的に質の高い絵ばかりなので、一枚一枚じっくり見たくなるのは分かります。
 ノートにメッセージを残すコーナーで複数の女性が延々と長文の感想なのかメモを書いていました。羽海野作品がよっぽど好きなんだろうなと少し感動しました。

 漫画制作の奥深さ、大変さを勉強させてもらいました。魅力的なストーリー作りに加えて、これだけの描画力が必要なのであれば、人気漫画家になるのは大変です。

 いずれにしても、行こうか行くまいか迷った原画展、わざわざ池袋まで出向いた価値ありです。これで600円ならファンには安いです。これだけの品質であればどこかでの常設を希望したいです。


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「九州じゃんがら」(西武池袋店)

          

 久しぶりの池袋で何を食べようか。滅多に行くことないのですが池袋の用事の大半は東京芸術劇場でのコンサート、その帰りに「えるびす」というラーメン屋でよくねぎラーメンを食べていました。ただ調べると、西武デパートのレストラン街に懐かしい「九州じゃんがら」ラーメンが入っていて、結局、こちらにしました。

 「九州じゃんがら」(600円)です。スープを啜ると、博多とんこつらしい香りがしますが、味はさっぱりです。思い出しましたが、この東京発の博多ラーメンはさっぱりとした味わいが特徴なのでした。さっぱりもコッテリもどちらも好きですが、これはこれでいい感じです。強い特徴がある訳ではありませんが、細麺の食感も含めてバランスよく美味しくいただけました。


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