朝日歌壇

          


 先週、新聞の俳句、短歌のページでとある俳句に目が留まりました。


 吹雪止む終着駅に高倉健


 へえ、カッコいいなとその他も眺めてみたところ、いくつか気になる短歌がありました。おそらく、何十年と新聞を眺めていますが、俳句、短歌のコーナーにじっくり目を通したのは初めてです。


 「幸せな人生だった」と夫の言「わたしも」とすぐに云えなかった悔い

 颯爽と肩で風切り映画館を後にしたっけ「健さん」を観て

 店員は「奥さま」と呼び椅子を引くそうだったらね君とのランチ

 文藝春秋今月とうとう四冊目買ってきた夫静かに壊れて

 要介護5となり三年もういいという言葉さえ失くせり母は

 カラオケも回転寿司も行けるのに一人の部屋は今も慣れない

 白ごはんあったかみそ汁毎日が文化遺産の我家の朝食


 玄人が読んで質はどうなのか、事実なのか創作もありなのか分かりませんが、人生の断片だなあ、面白いなあと思いました。




コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )