今日は敬老の日。
先日、お客様と映画の話をしていた。
お客様に、泣ける映画を教えてと云われた。
今、この映画で四回泣けますとか云うのもある。
その泣ける要素を考えてみると失恋、離別、戦争といったキーワードかと思った。
それぞれに子供がかかわると泣ける確率が上がるのかと思う。
その後思うに、老いるということもキーワードに入れなくてはいけないのかと思ったクアトロの父。
自分が老いてきたから思うのかもしれないが、年寄りになることが悲しいのではなく、上手に年老いたり、人生をまっとうした人物像に映画を通して出会えると泣ける。
特にクアトロの父のおすすめは「阿弥陀堂だより」。
淡々と人生の行く末を見つめただけの映画だが、とても心にしみた。
クアトロで年配のお客様が楽しそうに食事をしているのを見ると心がなごむ。
さらに、お一人お一人に映画のようなドラマがあるのかなと想像する。
そして、敬老の日に、樹齢の古いワインがクアトロのおすすめだ。
上手に年老いたブドウの味わいに、涙ぐむかもしれない。
“オールドヴァイン・ジンファンデル”は、一本で四回泣けるかも・・・。
江戸の殿様が遠乗りをして、空腹を覚えたときに目黒でサンマの美味そうな臭いに出会う。
「この美味そうな臭いは何だ」と供のものに尋ねると、サンマの臭いだと云う。
この魚は庶民の食べ物だから殿様の食べるようなものではないと云われたが、空腹に耐え難く食してみるとこれがとても旨い。
殿様は、御殿でもサンマを所望すると家臣は慌てて日本橋からサンマを取り寄せ、脂を取り、骨や内臓もきれいに取り除いて殿の御膳に出すのだが、これが旨いはずがない。
このサンマはどこのものだと殿が問うと「日本橋でございます」という。
「やはりサンマは目黒に限るな」という噺が落語の目黒のサンマである。
さて現代では
サンマは群れをなして泳いでいるので、先頭集団のサンマは餌に多くありつけるから大きくなる。
市場でも先頭集団にいたのであろうという大きなサンマは価格も高く取引される。
そんな先頭集団のエリートサンマにこだわり、注文をもらってからさばいたサンマを一本まるごとパスタにしたものがクアトロのサンマの和風スパゲッティだ。
これが、美味しくないはずがない。
北海道のサンマが地震の影響で入荷しないことがあったが、根室のエリートサンマがクアトロに入荷した。
「殿(姫)、北海道・根室よりエリートサンマ入荷いたしましたぞ」