我が家の裏庭に樹齢300年と言い伝えられている牡丹があります
牡丹は通用物といって木でも草でも両方に通用する植物でそう呼ばれていますが
樹齢という表現が適切かどうか疑問ですが・・・
家に伝わるの伝綴に赤松と牡丹の記載があり代々受け継がれてきました
時代の流れで街中での松の生息は難しく三年前に赤松は請われて由緒ある場所に移転いたしました
牡丹も家の建て替えで三度移植しましたので大分スケールが小さくなりましたが
毎年季節が廻ってきますと変わらぬ美しい花を咲かせています
今年は例年に無く寒い日が続き開花が遅れ気味だと聞きましたが
例年と大差なく一昨日の雨の日に少し蕾を開き、昨日夜明けと共に開花しました
大元の木の部分はいかにも老木で大分朽ち果ててはいますが
根元から年々若い木が育って時代を繋いでいます
茶道では暦が立夏に変わると頃合を見て炉から風炉に模様替えをするのがならわしですが
この初風炉に欠かせない茶花として何年も我が家の床を飾ってきた牡丹の花です
福寿草等と同じで太陽が昇ると共に開花し、沈むと花びらをそっと閉じます
その慎ましやかな姿は古来から美人の代名詞として使われている由縁である事を認識させられます