林檎乃「とほほ・・・。」ブログ

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九州満喫きっぷと出雲の旅 18.

2014-10-15 | 鉄道・旅行
 18.雲仙普賢岳と霊丘神社でSL-島原鉄道完乗の旅

諫早での乗り換え時間は7分で、この時間に合わせて接続した島原鉄道に乗り換える。
島原鉄道は長崎県島原半島一帯で鉄道、路線バス、船舶などを運営している地方私鉄である。
1908年5月5日に設立され、1911年6月20日に元諫早-愛野村(現・愛野)間が開業した。
同年8月21日には諫早-元諫早間が延伸開業した。
1913年9月24日には島原湊(現・南島原)まで延伸し、島原鉄道線が全通した。
1935年6月1日に雲仙鉄道の営業委託を受けるが、1938年には廃止された。
島原鉄道によって開業した諫早から南島原までを北目線と呼ばれていた。
一方、1919年4月10日に設立された口之津鉄道によって、
1922年4月22日に島原湊-堂崎間が開業、
1928年3月1日には加津佐まで延伸され、全線が開通した。
南島原から加津佐までを南目線と呼ばれていた。
戦時中の1943年7月1日に島原鉄道が口之津鉄道を合併した。
1991年6月3日に発生した雲仙普賢岳噴火の火砕流で甚大な被害を受ける。
復旧のために1995年10月に資本金増資し、長崎県と沿線市町の出資を受けた。
1997年4月1日に雲仙普賢岳噴火災害復旧工事が完成し運行再開、観光トロッコ列車運転開始した。
しかし2008年4月1日に島原外港-加津佐間が廃止された。
現在の島原鉄道線は諫早から島原外港までの43.2kmである。
かつては国鉄から譲り受けた旧型気動車なども活躍していたが、
現在では新潟鐵工所で製造されたNDCシリーズ第二世代のキハ2500形と、
ブレーキの二重化などの強化を行ったキハ2550形が運行されている。
まずは諫早から島原本社前まで行く。
12:15の列車は急行扱いのため、諫早、本諫早を出ると愛野、吾妻と停まり、
西郷、神代町、多比良町と停まって大三東、島原と停車する。
13:10には島鉄本社前に到着した。
ここは特別取材すべき駅ではないが、駅近くの霊丘神社にSLが静態保存されている。
今回はそれの取材もかねてこの駅で下車したのである。
霊丘神社に併設されている霊丘公園の中にあるが、場所が分からず少し歩き回る。



C12形C1201号機は島原鉄道が鉄道省C12形を自社発注し、
1948年から1949年にかけて導入した5機のうちの一つである。
車体の近くには以下のような略歴が記されている。

    機関車の略歴

 昭和24年5月25日天皇陛下が御来島の折、
 お召列車の牽引車として重要な役割を果たした
 C.12型とは同型車である。
 なお同車の走行距離は853,096,8kmで
 使用期間は20年有余であった。
 昭和43年島原鉄道が蒸気機関車を廃止、
 ディーゼル機関車に切替える時点で同車は運転を中止し、
 車庫入りした。

 1.形式 C.12型
 2.番号 C.1201号
 3.最大寸法 (長)11.35m(幅)2.85m(高)3.90m
 4.重量 50.t
 5.馬力 500.HP
 6.製造年月日 昭和23年1月
 7.製造所名 日本車両、株式会社

公式記録にはないが、昭和天皇が島原半島に来られた時に、
C1204号機がお召し列車に充当されたようである。
ここで充分に取材したあと、徒歩で島原駅まで移動する。
島原本社前から島原までは1.0kmで、1時間42分の時間を取ってある。
途中、ビルの合間からは雲仙普賢岳が見えた。



今はおだやかなこの山だが、ひとたび噴火すれば巨大な土石流が容赦なく人々を飲み込む。
日本人は火山の多い島国の中で、その驚異に畏怖しながら生きてきた歴史がある。
美しい山はその分だけ凶器を火口に隠し持っているのだ。
島原駅近くの「ラーメンセンター島原駅前店」で昼食としてチャンポン650円喰う。
このあと14:52の下りで島原外港に行くことになっているが、
島原駅に到着したのがまだ2:00p.m.前で50分以上時間がある。
余裕を持って計画を立てたがいささか余力が有りすぎた。
そこで上り列車の14:17で大三東まで行く。



ここは「大三東」と書いて「おおみさき」と読む。
ここは相対式ホームの下り線側の向こうには有明海が広がる。
“なにもない”ということを充分に楽しみ、14:41の下り列車に乗り込む。
これは14:52に島原で乗り込む予定の列車で、
2両編成で運行されていたが南島原でうしろ1両を切り離した。
終点の島原外港の折り返し時間は22分で、この間に島原港まで行ってみる。



島原外港は2008年4月1日の加津佐までが廃止されるまでは途中駅で、
その名残として相対式ホーム2面2線構造になっているが、
駅舎の反対側のホームは使用されておらず、構内踏み切りも立ち入り禁止となっている。
ただ、駅舎側のホームから続く線路は暫く延びており、
かつてはこの先にも列車が走っていったことを物語っている。
15:25折り返し列車に乗って諫早まで一気に戻る。
コメント
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