17.雨と本日休業日の幾寅-映画「ほっぽや」ロケ地の駅
札幌での最初の朝は6:00a.m.に起床し、シャワーを浴びて7:30a.m.頃ホテルを出る。
朝起きた時はホテルの窓の景色は雨模様だったのだけれど、
ホテルをでと時にはほとんど雨は降っていなかった。
今回、ホテルサンルート札幌では朝食は頼まなかった。
それは無料ではなく別料金だったことと、今日の出発が08:02のため、
ゆっくり朝食を喰っている暇がなかったためだ。
そこで札幌駅構内の売店で、駅弁「ごちそう」\1,000を購入し、列車内で喰うことにした。
この駅弁は期間限定の「秋のご馳走二段重ね御膳」というもので、
「ご飯は北海道米、
おかずも北海道旬の味覚。
食べるなら『地産地消』の駅弁です。」と書かれている。
また駅弁の中に入っていたお品書きには、
「お米は今話題の北海道米『ふっくりんこ』を使っています。」と書かれていて、
献立にはさらに以下のように書かれている。
《主なメニュー》
【上段】
◎知床とりの鍬焼き
◎野菜薄衣揚げ
◎蒲鉾磯辺揚げ
◎昆布入り玉子焼き
◎彩り含め煮
◎海老と銀杏の松葉串
◎帆立入り茶碗蒸し
【下段】
◎稲穂揚げ
◎秋の茸ご飯(ひさご)栗飾り
◎銀杏俵ご飯
◎鮭昆布博多
◎水菓子(秋の寄せ小豆)
昨日までで北海道一周は既に完了しているが、今日はさらに根室本線、富良野線を乗り継ぎ、
ローカル列車で北海道を縦断する。
もともとは寝台特急の切符が取れたら今日の夜に帰るつもりだったのだけれど、
結局取れずに明日の夜に帰ることになり、
余った今日を札幌に連泊して北海道を縦断して幾寅と美瑛の駅取材をすることにする。
この二つの駅はまだ未取材だったのでほか移動に行った折りにはいずれ取材したいと思っていた駅である。
08:02に札幌を出た「スーパーとかち1号」は2時間3分で新得まで行く。
この列車にはキハ263系1000番台が投入されていた。
やはり新しい車両というのは気持ちのいいものである。
しかも最前列の一人掛けを取っていたので、時には先頭に行って前面の眺望も楽しめた。
弁当を喰っているとアテンダントが来てドリンクのオーダーを訊いてくる。
今日もコーヒーをオーダーした。
この旅7杯目のコーヒーである。
新得には10:05に到着し、ここで7分の乗り換え時間で快速「狩勝」に乗り換える。
その間に乗ってきたキハ263系1000番台の取材、新得駅の駅舎取材、
そして快速「狩勝」充当のキハ40形を取材する。
新得は蕎麦で有名なところで、駅蕎麦も近所の有名店が手掛けているということで、
本来ならばここで蕎麦が喰いたかったのだが、予定がどうしても立たずに新得での取材時間が7分になってしまった。
快速「狩勝」は40分かけて幾寅に行く。
この“幾寅”は瀟洒な木造の駅舎の無人駅である。
勿論、駅舎好きにはたまらないモチーフであるが、それだけではない。
全国からこの駅を目指して観光客が訪れる、非常に有名な駅なのである。
何故ならばこの駅舎は映画「鉄道員(ぽっぽや)」のロケが行われた駅だからなのである。
それだけではない、映画の中で駅前にあった“だるま食堂”や“ひらた理容店”などのオープンセットがそのまま保存されている。
しかも映画で使用された気動車まで部分的に保存されているのである。
駅舎の中には映画で使われた小道具や出演者のサインなどが飾られ、
くり返しメーキング映像が流れている。
高倉健さんの雪の中に佇むシーンや、大竹しのぶが妊娠を告げるシーンなどがビデオに流されている。
残念ながらこの駅に降りた時にはかなり雨が強くなっていた。
しかも予定していた「なんぷてい」は本日休業日になっていた。
本当ならこの駅の1時間5分の取材時間の中で、
レストラン「なんぷてい」に行って名物のなんぷカレーを喰うつもりだったのだ。
南富良野のなんぶカレーは鉄板の上にステーキが焼かれ、
そこにライスが盛られてカレーが掛けられているという、
ステーキとカレーが一緒に熱々のまま楽しめるという隠れた名物なのである。
カレー好きの北海道人が考えた究極のカレーライスだ。
しかし残念ながらそれを食うことは出来なかった。
とほほ・・・。
雨を避けて待合室で11:57の下り列車を待つ。
列車が着いた時にはかなり雨が強くなっていた。
2008/12/06 17:31
画像:「幌舞」の看板が掲げられているJR幾寅駅 撮影時刻 2008/11/16 11:50:36
初出:++RAIL/れいの日記 2008年12月23日03:52
※転載:鉄道系SNS「++RAIL」/個人日記「れいの日記」