rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

目に見えない恐怖、しかも弛緩性の。

2011-03-25 01:21:11 | つぶやき&ぼやき
今日の夕日は、とても美しかった。
下界の災いと騒乱をものともしないで。
そして、猫は、毛並み色艶共に良く、目はきらきらと輝き、健康そのものだった。

人間たちが、目に見えない迫り来る恐怖に右往左往しているのに、他の全てのものはまったく注意を払わない。
人間の起こした災厄すら、大いなる宇宙の時の流れの中では何の意味も成さないかのようだ。

地球も限りある時を生きている。
隕石の衝突によって、あるいは太陽の爆発によって、そう遠くない未来に消滅するかも知れない。
だからといって、その命を、地球に生きる命を、人間が脅かし奪っていい訳ではない。
隣人とは、同種に限ったものではなく、地球に居合わせたもの全てだろう。

今、我々に脅威を与えているものは、目に見えず匂いもなく知覚できないものだ。
しかも、その程度は様々に、影響を及ぼす範囲のもの差別なく、それが恐怖を倍増させている。
影響はいつ現れるとも予測しがたく、人々の記憶が薄れた頃忘れた頃に出てくる可能性もある。
猫は、今健康体でも、その寿命が尽きる前にじんわりと体を蝕み、命を削り取るかもしれない。

便利さ快適さ高効率と引き換えに、我々が差し出したものはなんだろうか。
果てしない欲望、慢心が、ダイダロスの息子イカロスの翼のように溶けて失われ、深き海へと落ちていくのか。

ギリシャ神話でも、文明の利器はともすると人を攻撃する諸刃の剣と諭している。
前を見て進むだけではなくて、時には振り返り立ち止まって、現在のあり方を冷静に未来を見据えながら熟考するのも必要だと思う。
自分たちの手で、未来を握りつぶさない為にも。
地球に存在する全ての未来を、侵害しない為にも。