rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

今日はオオムラサキ

2012-07-11 15:41:57 | 生き物たち
朝、洗濯物を乾していると、周りでバサバサと何かが飛んでいる。
文字通り、バサバサと音を立てながら。
黒っぽい羽に白のまだら模様、羽の形はタテハチョウなのだが、やたらと大きい。
不恰好不器用に飛ぶ姿は、ユーモラスで、ちょっと哀れみを誘う。
そのうち、わたしの周りを飛び飽きたのか、クヌギの大木のほうへと飛び去っていった。
そして、この場所でパソコンを使っていると、出入り口の網戸のところに、大きな影とまたもやバサバサという音がする。
目を向けると、網戸にそのものが止まっていた。
羽をゆっくり動かして、まるで伸びをしているかのようだ。
開いた羽の色を見て驚いた、黒っぽいこげ茶に鮮やかなウルトラマリーンからムラサキにかけての色に、白い斑点がついている。
オオムラサキだ。
しかも、今まで見た中でも特大、羽を広げると大人の手の大きさくらいはある。
写真!と思っても、携帯カメラしかなく、しかも網戸を開けて回り込まないとまともに写せない。
だめでもともとと、そっと網戸を動かした。
その途端に、オオムラサキはバサバサと飛び立ち、どこかへ行ってしまった。
あとを追ってみても、その姿はどこにも見えない。

朝、この辺りを舞っていたのは、羽化してまもなく、飛ぶことに慣れていなかったためなのだろうと思う。
ウォーミングアップも終わったまさにそのとき、わたしは網戸を動かしたのだ。
今頃は、仲間を求めて、密かに宙を舞っている、その美しい羽を翻しながら。