つれづれ日記

心と目の記録

ピレニーズのキング君、天に召される

2009-12-19 08:34:18 | Weblog

1978年、お宅を改築されたばかりの渡哲也さんのお宅に、キング君に会いに二度目の訪問をしました。
近代建築のモダンなお宅で、二階の広いテラスがキングのお庭です。
本来のピレニーズの穏やかな性格のキングと何枚も写真を撮って楽しいひと時を過ごしました。このころキングは腸が悪く、血便をしていました。
それから1カ月も経たないころに、キングが亡くなりましたとお電話で奥様から伺いました。7月15日に4歳の若さで、天に召されました。
一人っ子の坊ちゃんがキングをとても可愛がっていたので、キングが亡くなったことを話せず、病院に入院しているのだよと言ってあると。
その頃私が自費出版したピレニーズの本があり、差し上げたのですが、坊ちゃんがその本の中に沢山のピレニーズの写真があるのをとても愉しんでみていると伺いました。

週刊誌の記事「俺は明治の男」の中のインタビューに、「お子さんにも(奥様に厳しい)厳しいですか」 の質問に
「スパルタです。はり倒しますよ。坊主に極力物を買い与えるなとはよく言っています。周囲にちやほやされて贅沢をすれば、物事に感謝する気持ちが薄れますからね。」

奥様は「チーズはお嫌いではないですか。」と気配りを下さってから、あの頃まだ珍しかったチーズケーキを御馳走になり、美味しかったことが忘れられません。
しっかりとしてしかも控え目な奥様からいろんなお話を伺って、渡哲也さんのご立派なお人柄がよくわかりました。
あれから30年以上の月日が流れ、にこにこと可愛かった坊ちゃんは立派な紳士になられていることでしょう。
ピレニーズとの出会いは沢山方がたから多くのことを学ばせて頂きました。

キング君