このカードは32年前にポルトガルのピレニーズの友人、アナ ヒロメラさんから頂いたものです。
ルイ14世の王太子とピレニーズです。
ルイ14世の5歳の王太子は養育係りのマントノン公爵夫人に連れられてピレネーのバレージュに保養に行った時、1頭のピレニーズに出会い、夢中になり連れて帰りました。
ルイ14世は1675年に、この美しい山の犬を宮廷の犬に指名し、貴族達は競ってこの犬を探し求めたということです。
この王太子が後にルイ15世になったのかと疑問に思いルイ王朝時代の歴史を調べました。
ルイ14世は王妃との間に6人の子が生まれましたが王太子グラン・ドーファン以外は夭折、
愛妾のラ・ブァリエール侯爵夫人との間に5人の子が生まれ3人は夭折、
愛妾モンテスパン夫人の間に7人の子が生まれ二人は夭折しました。
ピレネーの山からピレニーズを連れて帰った王大子は、ルイ十四世とモンテスパン夫人の
長男として1670年3月31日生まれたルイ・オーギュスト・ド・ブルボン(メーヌ公)でした。
メーヌ公は波乱に満ちた生涯を送り王座に就くことなく1736年に亡くなりました。
カードの絵は幼少のルイ15世(ルイ14世の曾孫)の絵で、カードを作った人はメーヌ公と間違えたのでしょう。
ルイ15世 イアサンド・リゴー画 1715年