大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

連載戯曲・クララ ハイジを待ちながら・6・お嬢さま!

2024-10-12 17:52:16 | 戯曲
クララ  ハイジを待ちながら    

大橋むつお 
 
※ 本作は自由に上演していただいて構いません、詳細は最終回の最後に記しておきます




6 お嬢さま!

時   ある日
所     クララの部屋
人物    クララ(ゼーゼマンの一人娘) シャルロッテ(新入りのメイド) ロッテンマイヤー(声のみ)




 明るい曲が流れ、クララはモニターのアナタとともに歌いながら踊る。踊り終えて、なぜか涙ぐむアナタとクララ。


クララ:ああ、おもしろかった。またやりましょうね。どうしたの、どうして泣いてるの?……え、わたしも……ほんと変ね、こんなに楽しいのに、こんなに友だちなのに……ちょっと暑い。

 こっちの窓も開けるわね……トドの雲もどこかにいっちゃったんでしょうね、方角から言えばこっちのほうなんだけど。

 ……あ、飛行船! 

 わあ、あんなに低くゆっくりと……シャルちゃん。ロッテンマイヤーさん。飛行船よ、飛行船! 

 テラスからお庭に出てみて。今、教会の上のあたりだから……あ、アナタには見えないわね(カメラの向きを変える)……どう、見えた? 

 ツェッペリンね……昔はもっと大きいのがあったそうよ……あれの何倍も大きいのが……追いかけてみたらって……うん、いつかはね……追いかけていって、きっと乗せてもらうわ。雲は流れて行ってカタチを変えてしまうけど、飛行船はカタチを変えないわ、検索したら、乗り方だってわかるし……それに、今日は大事なお友達が来るんだもん……え、なんか言った?……なんでもない……へんなの。

 ……飛行船、グルーっと街の空を一周するのね。まるで、わたしのことを待ってくれているみたい……。

 このとき陽気な口笛が聞こえる。

クララ:あの口笛……ハイジだわ!

 ……カメラもどすね、わたし着替えなきゃならないから。

 だって、この服はアルムで初めて立てたときに、ハイジとお揃えで買ってもらったままだもの。なにか新しい服でなくっちゃ……ハイジは、昔のままよ「わたしはアルプスの子です」って、全身で自己主張してるみたいな、トロコンハイジ。

ロッテンマイヤー:お嬢様。ハイジが、ハイジが来ましたよ!

クララ:わかってる、口笛が聞こえたわ。

ロッテンマイヤー:じゃ、お早く。

クララ:服を探してんの……。

ロッテンマイヤー:ハイジは忙しい子なんですから、お早く!

クララ:分かってるわ、ロッテンマイヤーさん!

 シャルロッテがやってくる。

シャルロッテ:お嬢さま、お手伝いいたしましょうか?

クララ:あ、ありがとう、適当にひっぱりだして見せてくれる。

シャルロッテ:……これなんか、いかがでしょう、シックなブルーでお嬢さまにぴったり。

クララ:ありがとう。でも、もすこし明るいものでなくっちゃ、ハイジに負けちゃうわ。

シャルロッテ:……じゃ、これは?

クララ:それじゃ郵便ポスト。

シャルロッテ:じゃ、こっち。

クララ:サンタクロースの孫じゃないのよ。

シャルロッテ:……じゃ、思い切ってこんなのは!?

クララ:いいけどナントカ48みたい、ちょっとセンスがね、わたし的じゃない。

シャルロッテ:じゃ、こっち!

クララ:いまいち!。

シャルロッテ:じゃ……思い切ってこんなの!

クララ:あ、ミリタリー。   

シャルロッテ お気に召しまして?

クララ:……でも、それって日本の自衛隊。専守防衛って、引きこもりのイメージ。

ロッテンマイヤー:お嬢様、ハイジ先に行きましたわよ。

シャルロッテ:お嬢さま!

クララ:大丈夫。わたしの家の前一本道だから、交差点につくまでに間に合えばいいの。

シャルロッテ:じゃ急ぎましょ!

クララ:うん!

シャルロッテ:これなんか……お嬢さま……?

クララ:……シャルちゃん、それ脱いで。

シャルロッテ:え?

クララ:クララの再出発! 一からやり直しますって気持ちでメイドのコスなんかいいと……思っちゃったぞ!

シャルロッテ:こんなの、昔のアキバですよぉ。

クララ:あんなマガイモノじゃない。だって、シャルちゃんは本物のメイドなんだもの。わたしメイドインクララになる。お脱ぎなさい!

シャルロッテ:お嬢さま……。

クララ:脱げぇ!

シャルロッテ:きゃー!

 クララ、シャルロッテを追いかけ回す。やがて捕まえて、シャルロッテに馬乗りになり、メイド服を脱がせようとする。

シャルロッテ:や、やめてくださいぃ……お嬢さまは、お嬢さまは、シャルロッテでもなく。ハイジ様でもなく。お嬢さまなんですから! クララ・ゼーゼマンでいらっしゃるんですから、クララ・ゼーゼマン!

クララ:わたし……クララ・ゼーゼマン……あ、ちょっとクラってきちゃった!

シャルロッテ:はい、クララでいらっしゃいます! なにもコスチュームなんかでごまかすことなんかありません!

クララ:そう、そうよね……クララはクララのままで!

シャルロッテ:はい、さようでございます。お嬢さまはお嬢さまであるままで!

クララ:ありがとうシャルちゃん。そうなんだ、簡単なことだったんだ。わたしはわたしのまんまで……ありがとう、このままで、あるがままのクララで行くわ! じゃあね!

 駆け去るクララ、ホッと胸をなで下ろすシャルロッテ。

シャルロッテ:ああ、やっと行ったぁ。

 クララ、駆け戻ってくる。

シャルロッテ:お嬢さま!?

クララ:髪の毛ぐらいかしていかなくっちゃね(鏡に向かって髪を梳かして)ごめん、後のことはお願いね!

シャルロッテ:はい、お嬢さま!

クララ:じゃ、行ってくるね、シャルちゃん。ロッテンマイヤーさんも、バーコードの彼氏によろしくっ!

 駆け去るクララ。しばし呆然のシャルロッテ。

ロッテンマイヤー:シャルロッテ!

シャルロッテ:行かれましたよ、今度こそ……。

ロッテンマイヤー:ああやって、時間をかせいでいらっしゃるのよ。ハイジが交差点まで行って行方が分からなくなるまで……そして「間に合わなかったわ」って戻ってきては、この繰り返し。

シャルロッテ:そんなことありません。さっきはセーラー服でしたけど、今度は……今度は、ご自分のまんまで出かけられましたから。ね、そう思われるでしょアナタ様も(片づけようとする)

ロッテンマイヤー:放っておきなさい、それくらいご自分でできるようにしていただきます!

シャルロッテ:だって……。

 窓の外、この家に向かって来る男に気づく。

シャルロッテ:あ、あのバーコード!……ちょっと、おじさーん! うちのロッテンマイヤーさんに御用ですかぁ!? え、通りかかっただけ? そんなこと言わないでぇ、ちょ、待って! ロッテンマイヤーさーん、バーコ……バルコニーの下に彼氏さんっすよ! 早くしないと行っちゃう!

ロッテンマイヤー:え、あ、ちょ、いま手が離せなくて、て、テーブルクロスとかね……(''◇'')ゞ

シャルロッテ:ああ、もう手がかかるなあ。おじさーん! そこらへん一周してから戻って来てぇ! あ、アナタ様も、コンビニに行くついでにお散歩とか(^▽^)。じゃ、切りますね。えと、パソコンはむずいなあ……これかぁ?

 陽気なテーマ曲カットイン。

シャルロッテ:あ、ちがったぁ! ああ、もうあとあと! ロッテンマイヤーさん、わたしやりますからあ!


 シャルロッテそでにハケ、テーマ曲流れるうちに幕。

 

※ 本作は無料上演である限り作者名「大橋むつお」を記していただければ自由に上演していただいてけっこうです。上演許可も取らなくてかまいません。チラシやパンフレット、中高生の場合はコンクール等で連盟に提出する書類等に作者名「大橋むつお」を明記してください。連盟から上演許可書を求められる場合はメッセージなどでご連絡ください。書類を返送用の封筒を同封のうえ送っていただければ必要事項を記入して返送いたします。
 大幅な脚色、たとえば、登場人物が増えるとか減るとか性別が変わるとか、劇中のエピソードや台詞が変わる時は脚色者を記していただければ幸いです。


 2024年10月 大橋むつお

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

馬鹿に付ける薬 021・ヒュドラを討つ・6『ヒュドラ昇天』

2024-10-12 11:46:39 | ノベル2
鹿ける 《気まぐれアルテミスとのんびりベロナの異世界修業》
021:ヒュドラを討つ・6『ヒュドラ昇天』 




「どうやら俺たちが待っていたのはお前たちだったのかもしれねえ」

 意外なことを言う真ん中の首。

「待っていた? わたしたちをですか?」

「ああ、俺たちは『選ばれし勇者』を待って黄金のリンゴを渡すのが使命なんだ」

「「「…………」」」

 にわかには信じがたい冒険者たちはすぐには返事をしない。

「聞いてんのかぁ、お前たちに……」

 ドン

 プルートが大剣を地面に突いた。

「負け惜しみかぁ?」

「「んだとぉ!?」」

「まあまあ」

 二つの首が文句を言いかけるが、真ん中のが目で制して話を続ける。

「俺たちのケルベロス星座は、20世紀にヘラクレス座に取り込まれちまって、もう元気の出しようがねえんだ」

「あらぁ……」

「ケルベロス座なんて聞いたことも無いぞ」

「あああ……(=△=;)」

 アルテミスの一言に再び深いため息をつくケルベロス。しかし、それとわかる溜息は真ん中だけで、両側の首は、もうため息をつく元気さえない。

「ヘラクレス座と白鳥座の間にあったんだ。いまはヘラクレスの中に取り込まれてる」

 商店街のラーメン屋が一軒無くなったように言うプルート。

「まあ、そうだったんですか」

「ごめんな、簡単に言ってしまって」

「まあいい。まぁ、百聞は一見に如かずだ。これを見てくれ」

 ケルベロスが半円を描くように尻尾を振ると数十本のリンゴの木が消えて巨大なインスタントラーメンみたいなのが現れた。

「なんですか、これは?」

「ヒュドラだ、冒険者たち」

「「ええ( ゚Д゚)?」」

「ヒュドラ? 袋から出したばかりのインスタントラーメンみたいだぞ」

「そこのメイジ」

「はい?」

「その杖で叩いてみてくれないか」

「え、ええ」

 少しためらいのあるベロナだったが、蛇の首が見えるわけでもなく、ウロコさえないクネクネの塊は〇〇食品のロゴさえ入れればインスタントラーメンのディスプレイにしか見えず。小さく息を吸うと「エイ!」と掛け声をかけて杖を振るった。

 バキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキ……

「オオ!」「うわ!」「キャ!」

 崩れの中の方に、それとハッキリわかる蛇の首がゴロゴロと現れた。

「なるほど、首はぜんぶ中心に向かっていたんだな」

「たぶん……」

 ケルベロスが前足で首たちを掻き出すと、真ん中から百個以上の黄金のリンゴが現れた。

「ヒュドラのやつ、最後までリンゴには手を付けなかったんだなぁ」

 三つの首をうなだれさせるケルベロス。

「こいつらがリンゴの番人だったのは本当みたいだな」

「お祈りをさせてもらうわ」

 そう言うと、ベロナは頭の高さほどに浮き上がりヒュドラの欠片の山をグルリと回りながらゆっくりと昇魂の詠唱歌を口ずさむ。

 カケラたちはホロホロと儚く光り、空に昇っていった。


 しばらく欠片たちの昇天を見送る三人。


 最後の光が消えて地上に目を戻すと、ケルベロスの姿が消え、生まれて間もない子犬がスヤスヤと眠っていた。

 三人は黄金のリンゴを回収し、ベロナが子犬を抱き上げると――仕方ないあなあ――儂はしらんぞ――まあまあ――と呟きながら街道に戻って行った。



 
☆彡 主な登場人物とあれこれ
  • アルテミス          アーチャー 月の女神(レベル10)
  • ベロナ            メイジ 火星の女神 生徒会長(レベル8)
  • プルート           ソードマン 冥王星のスピリット カロンなど五つの衛星がある
  • カロン            野生児のような少女  冥王星の衛星
  • 魔物たち           スライム ヒュドラ ケルベロス
  • カグヤ            アルテミスの姉
  • マルス            ベロナの兄 軍神 農耕神
  • アマテラス          理事長
  • 宮沢賢治           昴学院校長
  • ジョバンニ          教頭
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

魔法少女なんかじゃねえぞ これでも悪魔だ 小悪魔だけどな(≧▢≦)!28『そいつはレミってやつで……』

2024-10-12 07:36:18 | 不思議の国のアリス
魔法少女なんかじゃねえぞ  これでも悪魔だ  悪魔だけどな(≧▢≦)!
28『そいつはレミってやつで……』 





「あなた、小悪魔のマユさんね」

「う……何者!?」

 こいつ、うちの制服は着てるけどにせもの……いや、人間でさえねえ!

「少し、お話がしたいの。いいかしら」

「こんなとこでかぁ?」

「時間はとらせないわ」

「……中庭にでも行こうぜ」

 廊下へのドアを開け……え、ドアはビクともしねえ!

「……なにをしやがった!?」

「ここからは出られないわ」

「ここ、あんまりお話とかする雰囲気じゃねえと思うんだけど」

「そうね、この時間帯、あまりロックもしておけないし」

「じゃあ、どこで……?」

「こっち」

 そいつが指差したのは、6番目の個室……。

「え……ここって、個室は5つのはず?」

「黙って、付いてきて」

 そいつが6番目のドアを開けると、他の個室と同じ便器があるだけだ。二人で入ると狭い。

「その便器のレバーを反対側に回して」

「マユが?」

「うん、わたしは、女子トイレ全体をロックするのに力を使っているから」

「しょうがねえなあ……ん? 動かねえぞ、反対側には」

「人間の力じゃね。小悪魔であることを思い出して……早く」

「もう……」

 マユが小悪魔の力を籠めると、ガクンと一瞬の抵抗があって、レバーが回った。

 ジャーーーーーゴボゴボゴボ!!

 勢いよく青い水が渦を巻いて流れだした。マユは一瞬トイレの洗浄剤かと思ったけどよ、水はすぐに青い霧状になって、個室を満たしはじめたぞ………個室の壁が消えて、空間が広がっていく。

 その時、廊下とのドアが開いた。

「なんだ、開くんじゃない。美紀ぃ、使えるよ!」

 この声はルリ子だ。

「よかったあ! 二階のトイレじゃ間に合わないとこ……ううう……漏れそう!」

 美紀は一番手前の個室に駆け込み、ルリ子は、洗面台の鏡を見ながら髪をとかした。すると、鏡に写っていた一番向こうの個室が一瞬揺らめいたように見えたぜ。

「え……錯覚?」


 青い霧が薄らいでいくと、鳥の声や木々のそよぐ音で、そこが森の中であることが分かったぜ。


「ああ、やっと落ち着ける……」

 そいつは、いつの間にかミニのフンワリしたワンピになっていて、まるで妖精のように見えた。

「さあ、自己紹介からしてもらおうか。取りあえず人間じゃなさそうなことだけは分かったけどな」

「ああ、ごめんなさい。わたし妖精のレミ」

「あ、ドアーフ?」

「ムウ、こう見えてもエルフの王女よ」

「エルフ……にしては、背が低い」

「そう、これが問題……」

「そういうことなら、お医者さんかエステか親父の王様にでも言うこったな」

「ムウ、これは、問題のほんの一つに過ぎないの。それにエルフはお医者さんにもかからないし、エステも関係なし。お父様には108人の王子と王女がいて、いちいち構ってらんないし」

「108人もか!? おめえは何番目なんだぁ?」

「そ、それは、いまは関係ない(>◇<)!」

「でぇ、小悪魔のマユになんの用?」

「あ、そう、用件言わなくっちゃね……その前に、ちょっと深呼吸させてね……」

「長い間、トイレに籠もってて息が詰まったかぁ?」

 マユの皮肉も無視して、レミは三回深呼吸をした。

「おまたせ。別にトイレのせいじゃないのよ。あそこはあのあたりで唯一のここへの出入り口だからしかたがないの。でもね、おちこぼれ天使がいるじゃない。雅部利恵って」

「ああ、おめえら、キリスト教の世界じゃ否定されてるんだったな」

「そうよ、ハリー・ポッタだって迫害うけるとこもあるんだから」

「唯一神だもんな」

「そこいくと、悪魔はキリストの世界でも認知されてるし、迫害されてるって点じゃ、わたしたちと同じでしょ。そいで、わたしたちは、いろいろ相談ぶったんだけどね。なんとかまとまるかなあと思ったら、決まりかけたとこで、文句いう奴が出てくるし、ティンカーベルなんかね……」

「ああ、グチは、また暇なときに聞いてやっから、用件を言え!」

「ああ、実はね……」

 レミは、マユの耳元で原稿用紙で1000枚分ぐらいの説明を数秒でしやがった。

「……分かったぁ?」

「ちょっと待て……」

 パソコン用語で言うと圧縮された状態でよ、解凍すんのに時間がかかる。

「スペック低いんじゃないのあなたの脳みそ ( ᯣ _ ᯣ )」

「うっせえ、気が散る」

「ムゥ」

 三分ほどしてやっと分かった……で、驚いた!

「……ええ、そんなあ!!!!」

 小の字がついても悪魔だ。本気で驚くと半径50メートルぐらいの木々の葉っぱを吹き飛ばすぐらいの迫力がある。着替えたばかりのレミのフンワリワンピは引きちぎられてふっとんじまったぜ。

 キャーーーーー(”>▭<”)!!

 レミは、大あわてで、そこいらの落ち葉を集めて体にまとい、蓑虫のようになっちまいやがった。

「で、どうかなあ、引き受けてもらえる(^_^;)?」

「ダメだ、マユには、そんな時間の余裕はねえ。なんたって……」

「おちこぼれぇ……」

「修行中だ!」

「はい、修行中」

「それに、マユには拓美って同居してる幽霊もいやがるし」

「あ、その人なら、眠ってもらってる。ほら、気配ないでしょ……?」

「え……ほんとだ」

「それに時間のこともノープロブレム。ここでの一年はそっちじゃ十秒ぐらいにしかならないから。ここは、パソコンのファイルみたいなところ、全てのことが圧縮されてんのよ(^▽^)」

 そう言うと、レミは腕を組んでニンマリと笑いやがった。

 これが、とんでもねえ物語のはじまりだったぜ……。



☆彡 主な登場人物
  • マユ       人間界で補習中の小悪魔 聖城学院
  • 里依紗      マユの同級生
  • 沙耶       マユの同級生
  • 知井子      マユの同級生
  • 指原 るり子   マユの同級生 意地悪なタカビー
  • 雅部 利恵    落ちこぼれ天使 
  • デーモン     マユの先生
  • ルシファー    魔王、悪魔学校の校長 サタンと呼ばれることもある
  • レミ       エルフの王女
  • 黒羽 英二    HIKARIプロのプロデューサー
  • 光 ミツル    ヒカリプロのフィクサー
  • 浅野 拓美    オーディションの受験生
  • 大石 クララ   オーディションの受験生
  • 服部 八重    オーディションの受験生
  • 矢藤 絵萌    オーディションの受験生
  • 片岡先生     マユたちの英語の先生  


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする