『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

わたしは生きている限り、あなたと暮らしたこの家で、あなたと向かい合っているね…

2016-10-30 14:08:18 | Weblog

                        
                                     2016-10-28- 「マユミ」

   あなた

 「マユミ」です

 葉っぱも、ほとんど落ちピンクの実が僅かに木にぶら下がって…

 その姿痛々しい。

 これが廻りくる季節!

 通らなければならない道。

 

 今日も昏くて寒い日

 やだな~…

 滅入ってしまう…

 

 白山石楠花の葉っぱが、”嫌々”するように寒い風に

 逆らって…

 厚みのある葉っぱでも、やっぱり揺れて…

 

 重~い雲の切れ間から、鈍~い陽の光が漏れて…

 それが殊更深みゆく秋を感じさせて憂鬱…

 やがて白の季節に移ろいで。

 

 『すみのえの きしによるなみ よるさへや 

        ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ』     藤原敏行朝臣 

 『むらさめの つゆもまだひぬ まきのはに 

        きりたちのぼる あきのゆふぐれ』      寂蓮法師 

 

 古に思いを馳せても、我が身は此処。

 あなたは、声の届かない所へいってしまった…

 わたしは生きている限り、あなたと暮らしたこの家で

 あなたと向かい合っているね…

 それが何時までつづくか?は、判らないけど…