教育格差と大学授業料
富の分配 集められた富、蓄積された富は再分配され、貨幣経済は成立しています。
だが、再分配が偏ってしまうと富の格差が生まれ、正常な社会を維持することができない。
わかりやすく言えば、所得格差が大きくなればなるほど、社会には不満が充満し、
やがて、所得格差は教育格差に転じ、貧困の連鎖へと進んでいく。
このような現象をピケティ氏は次のように述べている。
世代から世代へと悪循環が転回し、
特定のところに蓄積された富もまた同じ世代から世代へと循環していく、と。
貧乏人はいつまでも貧乏で、金持ちは次の世代にも富を継承していける。
所得格差と教育格差
4年制大学の進学率について見てみよう。
親の年収:1千万円を超える家庭の進学率…………62%
400万円以下の家庭の進学率…………31%
にもかかわらず、国立大学の授業料が16年後には年93万円まで値上がりするかもしれないという
試算が発表された。低所得者の子どもはますます教育の機会を奪われてしまう。
教育の格差は、未来を担う子供たちの才能の目を摘むことになり
国家的損失につながることになる。
経済優先の社会の維持よりも、
人材の育成に力を入れない国家はやがて衰退していく。
(次回は、北欧フィンランドの教育事情についてアップします)
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