今日11日で、5年を迎えた東日本大震災だ。5年もたったのに、なお17万人を超す避難者がいる。
仮設住宅から災害公営住宅という計画も思い通りに進んでいない。
当初の計画から半分の達成率だ。
土地の問題、災害特需による人件費・建設費の高騰、震災から5年も経過してしまえば、
避難先の土地に生活の根拠を移す人も多い。
また、放射能被害で避難指示区域に指定され、
帰りたくても帰れない人などもいる。
政府が決めた集中復興計画は今年3月末で終わるが、
被災地が以前の日常を取り戻すのには、なお多くの時間が必要だ。
こうした状況を表にしてみると次のようになる。
被災の状況と復興の現状
|
岩 手 |
宮 城 |
福 島 |
死 者 |
4673人 |
9541人 |
1613人 |
行方不明者 |
1124人 |
1236人 |
197人 |
震災関連死 |
455人 |
918人 |
1979人 |
仮設住宅入居戸数 |
90503戸 |
20533戸 |
23723戸 |
災害公営住宅完成個数 |
2748戸 |
8077戸 |
3217戸 |
〃 完成率 |
47.6% |
50.7% |
40.8% |
関連死:震災後の体調悪化や自殺による死は福島県が圧倒的に多い。地震・津波に加えて原発事故による行く先の見えない不安 が関係していると思われる。
孤独死:プレハブ仮設住宅での孤独死も3県合わせて202人と多い(昨年末時点警視庁まとめ)
被難者:震災直後の47万人から減少したものの、今も17万4千人が避難生活を続けている。
東電福島第一原発事故による避難指示区域からの避難者は、約7万人に及ぶという。
田村市と川内村の一部、楢葉町で避難指示が解除されたが、それぞれの地区に帰還したのは、
田村市69%
川内村20%
楢葉町 6%
一度失ったものを、とり戻すには、まだまだたくさんの時間が必要かと思われます。
2時46分 市の防災無線のサイレンが流れた。
窓を開け、黙祷を捧げました。
テレビでは天皇皇后両陛下のお言葉が流れてきます。
震災で亡くなった人々に哀悼の意を捧げます。
(2016.3.11記)