顧客を馬鹿にするな!!
読売旅行営業所業務処分
下限割れ運賃でバス手配
顧客の命をどう思っているのだろう。
相変わらず、「安ければいい」的な感覚が企業経営に蔓延している。
顧客は決して安いことだけを希望しているのではない。
安全最優先は絶対条件のはずだ。
今年1月に長野県軽井沢町で起きたスキーバス転落事故では、
5人が死亡。
基準を下回る運賃でバスが手配され、
安全管理上の問題が指摘されていた
(写真は軽井沢の事故の激しさを物語る事故現場)。
特に、基準を下回る運賃
(この事故の契約は、国が定める基準約27万円を下回る約19万円だった)は、
運行会社の従業員(運転手)の健康管理や労働環境を悪化させる原因にもなると社会問題にもなった。
今回、下限割れで業務停止処分されたのは、
「旅行読売」の2営業所(山口営業所、富山県高岡営業所)と
タビックスジャパン(福島県郡山支店)だ。
いずれも軽井沢スキーバス事故の起きる前年の不正だが、
国交省・観光庁においては、徹底した調査と指導の元事故防止に努めてほしい。
旅行読売・山口営業所のホームページには、
営業停止処分についてのお詫びは乗っているが、
どんなことが原因で停止処分になったのか、
具体的な説明は全くなく、
誠意が感じられませんでした。
「処分を重く受け止め、今後、法令順守の徹底に向けた指導・対策を一層強化する」
読売旅行広報・市場調査部コメント。
「安全に対する重要性について、社内意識の醸成を図るとともに、社内監査を強化する」
タビックスジャパンコメント。
なんとも虚しく、空々しいありきたりなコメントです。
ブラック企業の顧客にはならない。
最近の事例では、佐川急便の交通違反出頭の替え玉問題など、
企業の姿勢を問われるような事例が多すぎる。
過当競争、労働力不足などが言われているが、
そのしわ寄せを、
従業員の賃金や過酷な労働環境に求めてはいけない。
襟を正し、企業の倫理とプライドを持って維持して欲しい。
(昨日の風 今日の風№55) (2016.12.14記)