雨あがりのペイブメント

雨あがりのペイブメントに映る景色が好きです。四季折々に感じたことを、ジャンルにとらわれずに記録します。

未来の方向

2024-01-17 06:30:00 | ことばのちから

未来の方向  

① 進むべき未来はこっちだ、という人がいる。
  でも、きっと未来に方向なんてない。
  それはまっさらな地図のようなもの。
  どっちに向かってもいいはずだ。
  ひとりひとりが進んだ方向に、それぞれの道とそれぞれの世界ができていく。
  だから、全方向で考えよう。
  やれることは全部やろう。
  可能性はたくさんあるほうが、おもしろいから。
  さあ、みんなでつくろう。
  あなたが進む方が未来だ。
            (トヨタイズム)2024.1.1.朝日新聞広告キャッチコピーより全文掲載
トヨタ自動車が展開する企業イメージ広告。
新年を飾るいいキャッチコピーだ。
人それぞれの多様性を認め、
今日という窓から未来の希望が見える。明るい未来が見える。
宣伝広告と切り離しても鑑賞にたえられる詩文だ。

だが、優しく理解しやすい文言の裏に、私たちに託された重い責任があることを忘れてはならない。

バトンタッチした未来の社会が、手垢にまみれて修正しなければならない社会であったら、

それは、今を生きる私たちの責任だということを、私たちは忘れてはならない。

未来はいつも過去からのメッセージを伝える、反映する。


もう一つ、セイコー舎のキャッチコピーを見てみよう。

 

② 『はかり知れない未来を、測る』

  スタートを切るとき、その先はいつも白紙だ。
 
  未来ははかり知れないもの。

  どんな結果が待っているのか知ることはできない。

  けれど勇気をもって人は進む。

  だからこそ、その挑戦は尊いのだ。

  世界がまだ見たことのない瞬間に出会ったとき、私たちの心は動く。

  その感動を人々と共有するために。

  想像を超える未来を切り拓くために。
                (セイコー舎2024.1.1の朝日新聞広告のキャッチコピーより)

 
  
未来が少しずつ見えてくるのは、スタートを切って少したってからだ。
   足のさばきや、手や指の動きが、たった9秒間の先にあるゴールにどのように作用するのか、
   わずかながら見えてくる。
   あるいは、駅伝のように、いくつものスタートと中継をつないで、
   未来というゴールに向かっていく進めていくアスリートたちのひとり一人の息づかいが、
   修練の結果が未来というゴールに、様々な結果をもたらす。
   想像を超える未来を拓くために、私たちは今を一生懸命生きなければならない。
   どんな未来が提供できるかは、私たち一人ひとりの生き方に左右される。

③ 16年後の近未来社会
   
現在の日本の高齢者人口は、総人口が減少する中で高齢者人口は3627万人と過去最多だ。
  総人口に占める割合は29.1%で過去最高を更新している。

       我が国の総人口(2022年9月現在
)は、前年に比べ82万人減少している。
   65歳以上の高齢者は3627万人ですから、前年比6万人増加し、29.1%となった。
                                  (総務省統計局データ)
   さて、国立社会保障・人口問題研究所は16年後の2040年には、現役世代(15~64歳
)は2割
  減少し、全人口の8割に減少してしまう。
   65歳以上の高齢者は、約3900万人で、2020年の統計と比較するとたった20年で300万人増
  加したことになります。実に、3人に1人が高齢者ということになります。
   一方、リクルートワークス研究所の報告書は「2040」で
次のように推計しています。
  現役世代が減る一方、85歳以上は2020年の610万人から1千万人に達する(前述のように3人に
  一人が高齢者になる)

   大変な近未来社会が目前に迫っています。
  もし、このまま何の手も打たなければ、
  私たちの16年後の社会はどんな社会になっているのだろうか。

  もしも、政府や私たちが16年後の対策を何もせずに、
  安穏に過ごした時に、どのような社会が実現するのだろうか。
   朝日新聞が、財務省、厚生労働省、国土交通省、日本総合研究所の資料を駆使くして作成
  した2040年の社会は次のようななんとも暮らしにくい社会になってしまいます。
   1. 農業人口 益々衰退し、2020年比で7割減。これに伴い農作物の価格は高騰する。
   2. 労働力  
約1100万人が不足
   3. 住宅   3割が空き家になる。大工などの技術者の減少で廃屋が増える。
   4. 物流   労働力の不足で2030年度には34%の荷物が滞留する。
   5. 道路・橋 築50年以上の道路・橋が老朽化75%。修繕がとどこおる。
   6. 介護職員 69万人不足
   7. 路線バス 運転手不足で路線バス廃止
        
  来るべき16年後の2040年は、デストピア(反理想社会・暗黒社会)の出現する社会なのか。
  16年、待ったなしの時間だ。打つ手がなければ、デストピアは確実にくる。
   派閥に汚れた政治ではなく、国民の願いを託された一人の人間として、
   そして、社会を構成するひとり一人が、未来というバトンを責任をもって手渡さなければ
   ならない。そう言う覚悟をもって過ごすことが望まれる。
                            (朝日新聞2024年1月1日の記事を参照)

   (ことばのちから№1)    (2024.1.15記)

   
    

 

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