脱原発への道(ドイツの試み)
科学が生んだ「光」のみを追求してきた結果に、
安全の裏に潜む「影」の部分がモンスターとなって私たちを翻弄した。
私たちは、CO2を出す化石燃料への依存度を減らしていく方向で、
世の中の仕組みを少しずつ変えてきたように、
危険な原発への依存度も軽減しなければならないのではないだろうか。
世界原子力協会の資料によれば、電力供給のうち原子力が占める割合は、
日本では約29%、米国約20%と比較的小規模であるが、
フランスでは70%を占めており、その依存度はまちまちであり、
全ての国が脱原発をめざしているわけではない。
特筆すべきは、ドイツの「原子力発電撤廃」への動きである。
メルケル独首相は地震・津波で被災した福島第一原発の状況を見て、
廃絶の計画を早めるという。
現在のドイツの原子力発電の割合は約25%であるが、
今後10年間で原発を廃絶していき、
再生可能エネルギー(自然エネルギーのことで、風力、太陽光、地熱、波力・潮
発電など)に変換し、
その割合を40%に高めようとする政策である。
小さな日本の大きな災害が世界にもたらした影響は計り知れない。
「安全神話」の崩壊は、
原発の見直しを世界に向けて発信する良い機会である。
私たちは、
雑草のように根強く、
この試練を乗り越え、
復興の灯りをともし、
優しいまなざしをとり戻していきたい。
(おわり)
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