ニュースの声(4) プーチンへの声 ゼレンスキー大統領の声
(1) プーチンはウクライナばかりではなく、ロシアをも殺したのです。
ロシア反体制派知識人が手記を書いた。(朝日新聞朝刊2022.03.15)
手記はロシア国内で書かれ、命の危険を顧みず日本人の友人に託された
ロシア人女性です。
プーチン氏が始めた戦争について
「私たちは衝撃を受けています」
「今に一番恐ろしいことがおこると、誰もが知っていのにもかかわらず、
それが本当に起こると信じることができなかったのです」
あの忌まわしいヒトラーの話に思いを馳せます。
「ヒトラーがキエフを爆撃したことを私の父は覚えています。ところが、
こんどはプーチンです」
「私たちは今、解放者の側ではなく、占領者の側にいる」
ヒトラーがキエフを爆撃したとき、私たちは被害者だったが、
今度は加害者になってしまった。戦争の予感を誰もが感じていたのに、それ
を止めることをできなかった悔恨が手記の中ににじんでいます。
危険を顧みず、ウクライナを支援するロシアの仲間もたくさんいる一方で、
「大変多くの人たちが戦争を支持し、プーチンを支持しています。むろん彼
らも怪物じみたプロパガンダの犠牲者なのです」
欧米企業が次々にロシアから撤退していきます。諸国の経済的制裁がロシア
を苦しめ、プーチン派の市民と反体制派の市民の分断が深い溝をつくってい
くでしょう。
プロパガンダ: 特定の思想によって個人や集団に影響を与え、その行動を意図 した方向へ仕向けようとする宣伝活動の総称です。情報による
大衆操作・世論喚起と考えてよく、国際情報化社会においては
必然的にあらわれるものです。
ロシアのプーチン政権が、他の国々の情報を遮断し、政権の
都合のいい情報や嘘の情報を流して、国民を政権の都合のいい
方向へ誘導する宣伝活動など。
それでも狂気を以て対抗するプーチン。
手記者の言葉は、ロシアの行く末を暗示して終わります。
「マクドナルドの撤退は象徴的な出来事です。これはかつての民主的なロシア、
ゴルバチョフとエリツィンの築いたロシアの終わりを意味するのです」
(2)ゼレンスキー大統領は言った。(朝日新聞朝刊2022.03.08)
「私はここにいる。武器を下ろすつもりはない。領土を、国を、子どもたちを守る」
(2/26キエフ攻防があった夜明けに)
命の危険を案じて国外脱出を進める声もあるなか、
首都キエフにとどまるゼレンスキー大統領。
米政府からキエフ脱出を促されて断ったゼレンスキー大統領は言った
とAP通信は伝える。
「戦いはここにある。必要なのは兵器であって、(脱出のための)乗り物ではない」
「国家指導者が首都をすぐに離脱すれば、政権も軍も崩壊してしまう」
だから、私はここにとどまるのだと、
「敵にとって私は第一の標的で、私の家族が第2の標的だ」
大統領の悲痛な叫びと決意が聞こえてくる。
(首都キエフの近郊 女性を背負って非難する 朝日新聞3/8)
(1868(慶応4)年、京都洛南鳥羽・伏見で旧幕府軍と
薩摩・長州を中心とする軍が激突。最後の将軍、第
15代将軍は東軍(幕府軍)をみすて、大阪城を脱出し
江戸へ逃げた。結果的に、この敵前逃亡が徳川家復
権の望みを断ち切る決定打となった。
「聞こえてくるのはミサイルの爆発音だけではない。鉄のカーテンが下がり、ロシ
アを文明世界から遠ざける音だ」 (2/24本格的な侵攻を受けて)
「今夜は厳しい夜になる。非常に厳しい。しかし朝は必ずやって来る」
(2/26ロシア軍が首都キエフに迫る未明に)
「ウクライナは欧州を選ぶ。欧州がウクライナを選ぶと聞きたい」
(3/1欧州会議にて)
「彼らは、私たちの歴史や、私たちの国、私たちのすべてを消し去る命令を受けている」
(3/2侵攻が激しくなった7日目)
一人の独裁者が、世界を動かす時代は過ぎ去り国連憲章に添った
解決が望まれる。
国際世論に敗ければ、戦争犯罪者。引くに引けない独裁者の姿が目に浮かんでくる。
第一次世界大戦、第二次世界大戦を経て多くの問題を抱えてはいるが、
私たちは平和への道を築き上げてきた。
『力の論理』で勝利の道を得ようとする暴挙は許されない。
(ニュースの声№4) (2022.03.17記)
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