安倍首相は原発輸出をアベノミクスの「3本目の矢」である成長戦略の柱に位置づけ、自らトップセールスに乗り出した。
原発輸出 事故が起きたらどうなる!?使用済燃料・放射性廃棄物管理、損害賠償に責任を負う? 安倍内閣 では、
トルコとベトナムへの原発輸出の問題について書きました。
トルコの場合
JAIF 日本原子力産業協会の文書によると、
①「建設メーカーが、廃炉措置、使用済燃料・放射性廃棄物管理、損害賠償に責任を負う」事になっている。
ベトナムの場合
外務省・経済産業省の文書によると、
②使用済燃料及び廃棄物管理までしなければならない事になる。
今度はインドにも輸出するという。
インドと原子力協定、政府合意へ 原発輸出に弾み (日経)によると、
インドでは原発事故が起きたとき、事業者だけでなく原子炉メーカーも訴訟のリスクを負う。米の原子炉メーカーなどは訴訟を嫌って受注に消極的だが、日本はむしろ「世界トップクラスの日本の技術を堂々とアピールできる」(政府関係者)
インドの場合
③原発事故が起きた場合、原子炉メーカーも責任を問われる。
東京新聞から抜粋
原発事故が起きた際、電力事業者にしか賠償責任が義務づけられていない日本と違って、原子炉メーカーの責任を追及できると定めている国がある。20基の原発が稼働するインドだ。過去に起きた「史上最悪」といわれる産業事故の教訓に学んだ結果だという。福島第一原発事故を経験した日本が見ならうべき点はないのか。
安倍首相はこれらの事をどう考えているのだろう。
国民負担の可能性大きい
事故が起きて原発メーカーがどうなろうと知ったことでは無いが、「業務を行うために必要な資金の財源に充てるために日本政府保証付の外債(政府保証外債)を発行することが認められている国際協力銀行」を通じて国民負担の発生は充分考えられる。
収束の目途も立たない福島第一原発事故、各地の原発の貯蔵プールが使用済み燃料で満杯になりそうな事態、未だに運転できない六ヶ所村の再処理工場、放射性廃棄物の処分の目途もない。この現実を安倍首相はどう考えているのだろう。
原発輸出に関する安倍語録
「私自身がリーダーシップを発揮し、わが国の(原発)技術を世界に提供していく考えだ」
「現在も各国より、わが国の原子力技術への高い期待が示されており、原発輸出については、こうした相手国の意向や事情をふまえつつ、私自身もリーダーシップを発揮しながら、わが国の技術を提供していく考えでございます」
「原子力発電については、中東諸国から、日本の最高水準の技術、そして過酷な事故を経験した中での、安全性への強い期待が寄せられました」
「原発事故を経験した国として、事故の知見と教訓を世界と共有し、原子力の安全向上に貢献していくことは責務だ」
「 日本の原発は世界一」と言わんばかりだ。 どうやら安倍首相は、科学技術音痴らしい。