最近頻繁にナナちゃんが着替えている。
春だから浮き浮きと、おんもへ出たいということだろうか。
(ナナちゃん)
着ているものは一部を除いて、殆どリサイクルのもの。
本来はとても手の出ない上質のものが、これまた驚くほどの値段で手にはいる。
こうした着物専門のリサイクル店は口コミで広がっていく。
相方が着付け仲間から聞いた店を、ナビを頼りに出掛けてみた。
(白川の中流域:熊本市東部郊外)
この川を渡る橋の近くに店はあった。
「目的地です」とナビはハッキリ言い切ったが、それらしい店は何処にも見えない。
グルグルと辺りを何度が周回しながら探す。
そうこうするうちに、ちょっとした小旗が見えた。
おそるおそる、玄関で訊ねたら此処だと云うことで相方は店内へ。
私は、ウオーキングを兼ねて堤防沿いを歩くことにした。
この辺りは、ウン十年前に不動産屋さんと訪れた事がある。
あの頃は、もっと白川も蛇行していて、先般の水害以降河川改修工事が進んでいる地域である。
(今も蛇行している部分)
堤防道路を歩いて、水の流れが180度蛇行している箇所まで来た。
前方の丸い堤防に沿って、川は右上から左上に沿って曲がって流れている。
あの前方の何軒かの家が見える場所が不動産屋が勧めた物件だった。
こんもりした木立の横の150坪以上の土地で、とても安いと思える価格だった。
あの日は、参考のため3~4箇所の土地をまとめて見て回った。
周辺の買い物の不便さ、蛇行した河川に囲まれた土地、将来の子供の通学などを考慮して断った。
今も、判断は間違っていなかったと思う。
道ばたに咲いた、薄紫の菜の花をカメラで撮している最中に、相方から電話が来た。
どうやらそれなりの商品を掘り出したらしい。
メジャーを持参して、自分で計り始めたら驚かれたらしい。
どんなに気に入った色や柄でも、自分の身体を想定しながらの話なのだ。
つくづく、どんな物でもスラリと着こなすナナちゃんが羨ましいとは相方の弁。
家も着物も、まず身の丈に合うことが先決なのだ。
「謎めいた飛行経路の白い蝶」・・・しろ猫