五つ目のタイトルを目指す里見香奈女流名人と初のタイトル戦出場を狙う鈴木環那女流二段の間で指された第6期マイナビ女子オープン挑戦者決定戦。対戦成績は里見名人が3勝,鈴木二段が1勝。
振駒で先手となった鈴木二段が序盤で駆け引きを用い,咎めに出た里見名人が居飛車を選択して角換り相腰掛銀に。定跡よりも後手が得をしている形で,角を先に手放したものの,先攻できましたので,後手ながらこの戦型に誘導したのは成功だったといえるのではないかと思います。
対局者両名は中盤からは後手の方が差しやすいと認識していたようですが,僕にはっきりとした差がついたと思えたのは,もう少し後になってからです。

ここで▲7五歩と突きましたが,この手はまずかったのではないでしょうか。△同歩に▲4四歩と取り込み△同金。単に取り込まなかった以上は▲7四歩と打てなければいけないと思うのですが,▲4五歩と抑え,△4三金引に▲3五歩とこちらに狙いをつけました。ちぐはぐなのは,修正手順だからでしょう。しかしここで△7六歩が絶好の突き出し。▲同銀△3六銀▲同金△5七角成は仕方がないと思いますが,こうなっては後手の優位が確定的になったといえると思います。とくに先手としては,指した手が悉くマイナスに作用してしまった感が否めず,精神的な意味でもきつそうな展開です。

第2図以降,一応は攻め合いになりましたが,後手の攻め足が早く,そのまま押し切りました。
里見女流名人が挑戦者に。マイナビ女子オープンの番勝負登場は初めてです。
この棋戦では準決勝で対局者が自身の意志で不戦敗をするという珍事がありました。僕は棋士の自然権として対局を放棄する権利が存することは認めますし,対局を放棄するには外部の原因があったことも理解します。しかし,プロ棋士が公式戦の対局を拒否するというのは,自身がプロであるということの存在意義を否定することになるので,論理的にはそれ自体で破綻します。もしも合理的に対局を賭して何かを訴えるのであれば,プロという地位を退く選択をしてほしかったです。
前回の通院の日は,U先生が診察の予約を入れ忘れていました。そのあおりで,本来ならばその日に行う予定であった別の検査ができませんでした。それがこの日に延期になっていましたから,この日の診察はこれで終了とはなりませんでした。
検査を行うにあたり,まずU先生から簡単な説明がありました。これはごく簡単な説明でしたので,その説明から僕が理解したところを合わせて,その概要というものを書いておきましょう。
これはiPro2レコーダーという器具を用いる検査です。これを身体の一部,僕の場合は右の下腹部でしたが,そこに装着します。僕が解釈したところでは,これを装着することによって,細胞の中のブドウ糖の変異を計測できます。これはすでに説明したことと重複しますが,人は食事をしますと,血液中のブドウ糖の量が増大します。これがいわゆる高血糖の状態。この状態になると,すい臓にあるランゲルハウス島という部分から,インスリンというホルモンが分泌されます。そしてこれが分泌されることによって,血液中にあるブドウ糖が,細胞の中に取り込まれます。したがって,細胞内のブドウ糖の量の増減を計測することにより,インスリンがどの程度まで働いているのかということがチェックできることになります。僕はⅠ型糖尿病ですので,分泌されるインスリンの量そのものが,通常の場合よりも減少しています。それを補うためにインスリンの注射をしているわけですが,細胞内のブドウ糖の増減を計測することにより,注射したインスリンの働き具合というものをチェックできるということになります。あくまでも僕の理解ですが,この検査の主目的は,この点にあったといえるのではないでしょうか。
iPro2レコーダーは身体に装着したまま,普段と同じ生活を送ります。そしてこの間は,食事前には必ず血糖値測定をして,その記録を残さなければならないというのが,U先生が僕に指示した最大の注意点でした。そして装着したレコーダーを外すために,金曜日にまた来院すること,さらにそのときに,記録した血糖値を持参するということ,これらが実際にレコーダーを装着する前の注意点のすべてでした。
振駒で先手となった鈴木二段が序盤で駆け引きを用い,咎めに出た里見名人が居飛車を選択して角換り相腰掛銀に。定跡よりも後手が得をしている形で,角を先に手放したものの,先攻できましたので,後手ながらこの戦型に誘導したのは成功だったといえるのではないかと思います。
対局者両名は中盤からは後手の方が差しやすいと認識していたようですが,僕にはっきりとした差がついたと思えたのは,もう少し後になってからです。

ここで▲7五歩と突きましたが,この手はまずかったのではないでしょうか。△同歩に▲4四歩と取り込み△同金。単に取り込まなかった以上は▲7四歩と打てなければいけないと思うのですが,▲4五歩と抑え,△4三金引に▲3五歩とこちらに狙いをつけました。ちぐはぐなのは,修正手順だからでしょう。しかしここで△7六歩が絶好の突き出し。▲同銀△3六銀▲同金△5七角成は仕方がないと思いますが,こうなっては後手の優位が確定的になったといえると思います。とくに先手としては,指した手が悉くマイナスに作用してしまった感が否めず,精神的な意味でもきつそうな展開です。

第2図以降,一応は攻め合いになりましたが,後手の攻め足が早く,そのまま押し切りました。
里見女流名人が挑戦者に。マイナビ女子オープンの番勝負登場は初めてです。
この棋戦では準決勝で対局者が自身の意志で不戦敗をするという珍事がありました。僕は棋士の自然権として対局を放棄する権利が存することは認めますし,対局を放棄するには外部の原因があったことも理解します。しかし,プロ棋士が公式戦の対局を拒否するというのは,自身がプロであるということの存在意義を否定することになるので,論理的にはそれ自体で破綻します。もしも合理的に対局を賭して何かを訴えるのであれば,プロという地位を退く選択をしてほしかったです。
前回の通院の日は,U先生が診察の予約を入れ忘れていました。そのあおりで,本来ならばその日に行う予定であった別の検査ができませんでした。それがこの日に延期になっていましたから,この日の診察はこれで終了とはなりませんでした。
検査を行うにあたり,まずU先生から簡単な説明がありました。これはごく簡単な説明でしたので,その説明から僕が理解したところを合わせて,その概要というものを書いておきましょう。
これはiPro2レコーダーという器具を用いる検査です。これを身体の一部,僕の場合は右の下腹部でしたが,そこに装着します。僕が解釈したところでは,これを装着することによって,細胞の中のブドウ糖の変異を計測できます。これはすでに説明したことと重複しますが,人は食事をしますと,血液中のブドウ糖の量が増大します。これがいわゆる高血糖の状態。この状態になると,すい臓にあるランゲルハウス島という部分から,インスリンというホルモンが分泌されます。そしてこれが分泌されることによって,血液中にあるブドウ糖が,細胞の中に取り込まれます。したがって,細胞内のブドウ糖の量の増減を計測することにより,インスリンがどの程度まで働いているのかということがチェックできることになります。僕はⅠ型糖尿病ですので,分泌されるインスリンの量そのものが,通常の場合よりも減少しています。それを補うためにインスリンの注射をしているわけですが,細胞内のブドウ糖の増減を計測することにより,注射したインスリンの働き具合というものをチェックできるということになります。あくまでも僕の理解ですが,この検査の主目的は,この点にあったといえるのではないでしょうか。
iPro2レコーダーは身体に装着したまま,普段と同じ生活を送ります。そしてこの間は,食事前には必ず血糖値測定をして,その記録を残さなければならないというのが,U先生が僕に指示した最大の注意点でした。そして装着したレコーダーを外すために,金曜日にまた来院すること,さらにそのときに,記録した血糖値を持参するということ,これらが実際にレコーダーを装着する前の注意点のすべてでした。