スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

目指せケンタッキー 農林水産大臣賞典全日本2歳優駿&身の安全

2024-12-12 19:08:16 | 地方競馬
 昨晩の第75回全日本2歳優駿
 コパノヴィンセントが前に出てミリアッドラヴが2番手になったところ,外からホーリーグレイルが追い抜いていき,ホーリーグレイルの逃げに。3馬身差で追い上げていったミリアッドラヴ。深追いしなかったコパノヴィンセントの内にハッピーマンが追い上げてきて2馬身差の3番手を併走。3馬身差でナチュラルライズ。2馬身差でソルジャーフィルド。2馬身差でウィルオレオールとグランジョルノ。6馬身差でジュゲムーン。4馬身差でキングミニスター。8馬身差の最後尾にカムイカルと非常に縦長の隊列。前半の800mは49秒7のハイペース。
 3コーナーを回ると逃げたホーリーグレイルは一杯。ミリアッドラヴが自然と先頭に立ち,ハッピーマンが2番手にさらにナチュラルライズとソルジャーフィルドの追い上げ。先頭で直線に入ったミリアッドラヴは一旦は差を広げ,そこからまたハッピーマンが差を詰めてきましたが抜かせず,ミリアッドラヴの優勝。ハッピーマンが4分の3馬身差で2着。ソルジャーフィルドとナチュラルライズが競り合うところに後方からジュゲムーンが一気に追い上げてきて3着争いは大接戦。ソルジャーフィルドが1馬身半差の3着でナチュラルライズがハナ差で4着。ジュゲムーンがアタマ差の5着。
                         
 優勝したミリアッドラヴはここがエーデルワイス賞以来のレース。重賞連勝,デビューから3連勝での大レース制覇。縦長の展開でしたが超がつくほどのハイペースだったというわけではなく,スムーズに2番手を追走できたのが大きかったです。軽快なスピードを武器とするタイプにみえますので,1600mをこなしたとはいっても,さらに距離が延長することがプラスに働くようには思えず,むしろ距離短縮した方が能力を発揮しやすいように思われます。体重が大きく減っていたのも今後に向けては不安材料で,一息入れて立て直すことが必要かもしれません。母の父はスマートファルコン。母のふたつ上の半姉に2017年のTCK女王盃エンプレス杯を勝ったワンミリオンス。Myriadは無数の。
 騎乗した西村淳也騎手はスプリンターズステークス以来の大レース2勝目。管理している新谷功一調教師は開業から4年9ヶ月で大レース初勝利。

 ステノNicola Stenoが書簡六十七の二の中に,スピノザの名前を出さず,また『神学・政治論Tractatus Theologico-Politicus』という本の題名も出さなかったのは,もしかしたらステノ自身のうちに何らかの配慮があったからかもしれません。しかし,宗教的パンフレットとして公開されるなら,読む人が読めばこれはスピノザに宛てられたものであり,そこでいわれている本が『神学・政治論』であるということは,容易に理解できたと思われます。少なくともステノがそれを分からなかった,宛先がだれで本が何であるかを分かる人はだれもいないであろうと思っていたとは考えにくいです。仮にもしもステノがそう思っていたのなら,ステノはそのことについて楽観しすぎているといわざるを得ません。ですからステノは確かにそのことは理解して,書簡六十七の二を書いたと僕は想定します。
 その上でステノはスピノザのことを,かつてきわめて親しかったし,今でも疎遠ではないと思っていると書いているわけです。なのでここからはふたつのことが読み取れるでしょう。ひとつは,自身がスピノザとかつて親密な交際をしていたし,今でもそれほど疎遠な関係というわけではないということが,このパンフレットを読む人物たちに知られても構わないと思っていたということです。これはある意味では驚くべきことです。これはスピノザの死後のことになりますが,フッデJohann HuddeやライプニッツGottfried Wilhelm Leibnizは自身がスピノザと関係があったことを秘匿したいと考えていたからです。それは自身の身の安全,より正確にいえば立場上の安全に関係するとかれらが考えていたからだと推察されます。ステノが書いたものが宗教的パンフレットであったすれば,公開されたのはまだスピノザが生きていたときであったと推察されますが,それでもステノは,自身がスピノザとかつて親密であったことはおろか,その時点でも疎遠とはいえないということが周囲の人びとに分かってしまったとしても構わない,つまり自身の身の安全にもカトリック信者としての立場上の安全にも影響を及ぼさないと考えていたことになるでしょう。
 そしてもうひとつ,ステノがそのように考えていたのであれば,そう考える土台というものがあった筈なのです。
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