スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

東京シンデレラマイル&主意主義と主知主義

2024-12-30 18:54:15 | 地方競馬
 第18回東京シンデレラマイル。カツノナノリが出走取消となって15頭。
 隊列が決まるまでにやや時間を要しましたが,逃げたのはツーシャドーとなり2番手にフェブランシェで3番手にミスカッレーラとローリエフレイバー。1馬身半差でプリンセスアリーとカラフルキューブ。7番手にミルニュイ。8番手にスピーディキック。9番手にシャンブル。2馬身差でマーブルマカロンとメイドイットマムとカセノダンサー。13番手にサーフズアップでグレースルビーとフェルディナンドが最後尾を併走。前半の800mは49秒6のミドルペース。
 3コーナーでフェブランシェと3番手の間が2馬身くらいに開くと,コーナーの中途でフェブランシェがツーシャドーの前に出ました。2番手はツーシャドー,ミスカッレーラ,ミルニュイ,スピーディキックの4頭が併走で直線に。先頭に立っていたフェブランシェはそのまま後ろとの差を広げていって圧勝。4頭の競り合いからはスピーディキックが2番手に上がりましたが,内目の馬群を割って追い込んだマーブルマカロンが差して5馬身差の2着。スピーディキックが半馬身差の3着で大外から脚を伸ばしたシャンブルが半馬身差で4着。
 優勝したフェブランシェはここが南関東転入初戦での南関東重賞制覇。3走前に2勝クラスを勝ち,前々走で3勝クラスで3着になっていましたから,牝馬の南関東重賞では実績上位といっていいくらいの馬。大井コースも苦にしなかったことでの圧勝になりました。牝馬相手なら重賞でも通用すると思いますが,今日のレースからすると距離が延びるのはプラスにはならないように思います。父はリアルスティール。母の父はクロフネ。4つ上の半姉が2019年の紫苑ステークスを勝ったパッシングスルーでふたつ上の半姉が昨年の中山牝馬ステークスを勝ったスルーセブンシーズ。Fee Blancheはフランス語で白い妖精。
 騎乗した高知で騎乗中の吉原寛人騎手船橋記念以来の南関東重賞38勝目。東京シンデレラマイルは初勝利。管理することになった大井の藤田輝信調教師は南関東重賞28勝目。東京シンデレラマイルは初勝利。

 『スピノザ 人間の自由の哲学』の第一〇回で,哲学あるいは神学における主意主義と主知主義の対立と,この対立という観点からみた場合のスピノザの哲学という内容が講義されています。こうしたテーマはこれまでに僕は立てたことはありませんので,ここ吉田の講義を詳しく振り返りつつ,僕の考え方も合わせて示していくことにします。
                           
 スピノザの哲学がこのテーマと関連していくのは,スピノザの哲学がデカルトRené Descartesの哲学から影響を受けていることと関係します。ここでいう影響というのは,スピノザがデカルトの見解opinioに同意する場合も反対する場合も含みます。スピノザの哲学の中には当然ながらスピノザに独自の見解というものがあるわけですが,その独自の見解の中にも,デカルトの影響を受けたものというのがあるのであって,単純にいっても,スピノザがデカルトの見解に不備があると考え,その不備を乗り越えるためにデカルトとは異なった見解を示したとすれば,それはデカルトと異なったスピノザに独自の見解であることになりますが,デカルトの影響を受けた見解であるということになるでしょう。吉田がいっているように,デカルトの哲学は考えるconcipere私というのが前面に出て,スピノザの哲学ではそもそも私ということが語られること自体がきわめて少ないので,一見するとその間には何の関係もないようにみえるかもしれないのですが,このこと自体のうちにも,スピノザがデカルトから受けた影響が含まれているといえるのです。
 したがってまずデカルトの哲学から始めなければなりません。デカルトの方法論はよく知られているように,またこのブログでも何度かいっているように,とりあえず疑い得るもの,デカルトが疑い得ると思ったものについてすべてを疑うということから始めます。これはデカルトが,何が真理veritasで何が虚偽falsitasであるのかということを訴求するのが哲学であると考えているからです。とはいえ,あるものについてそれが絶対に確実であるということができなければ,真理を訴求することはできません。不確実な事柄を哲学の出発点として措定してしまえば,そこから思考を進めていっても不確実な事柄だけが導出されるからです。
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